エラリー・クイーンの冒険を読んでみた!パズルみたいに気持ちいいミステリー短編集

エラリー・クイーンの冒険を読んでみた!パズルみたいに気持ちいいミステリー短編集

「エラリー・クイーンの冒険」/ エラリー・クイーン

この作品は、エラリー・クイーンシリーズに登場する、名探偵エラリー・クイーンの短編集(計11作品)です。

こちらが第1短編集でして、第2短編集は「エラリー・クイーンの新冒険」です。

エラリー・クイーンを知らない方でも気軽に読める作品で、ミステリーが初めての方や、どれから読んでいいかわからない方にはめちゃくちゃおすすめします!

今回はあらすじと感想をご紹介していこうと思います。

エラリー・クイーンの読む順番

名探偵エラリー・クイーンの読む順番については、以下の記事で解説しています。興味ある方はぜひご覧ください。

→国名シリーズ|探偵エラリークイーンの読む順番とおすすめランキングご紹介!

繰り返しになりますが、今回の作品はエラリー・クイーンを知らなくても読めますのでご安心ください。

「エラリー・クイーンの冒険」あらすじと短編一覧

あらすじ

犯罪学の講師になったエラリーが、学生たちと推理を競う「アフリカ旅商人の冒険」、サーカスの美姫殺しを扱った「首吊りアクロバットの冒険」、切れ味鋭いダイイングメッセージもの「ガラスの丸天井付き時計の冒険」、『不思議の国のアリス』の登場人物に扮した人々が集う屋敷での異様な出来事「いかれたお茶会の冒険」など、名探偵の謎解きを満喫できる全11編の傑作が並ぶ巨匠クイーンの第一短編集。

初刊時の序文を収録した完全版。

収録されている短編は以下になります。

11作品も収録されているので、どれから読んでいいかわからないという方は、気になったものから読んでみてください。

私のおすすめは「ひげのある女の冒険」、「双頭の犬の冒険」、「七匹の黒猫の冒険」、「いかれたお茶会の冒険」などです。(もちろん全部面白いです。)

NO. タイトル あらすじ
1 アフリカ旅商人の冒険 ホテルの1室で起きた旅商人殺人事件。エラリーと生徒3人の中で誰が謎を解けるか?
2 首吊りアクロバットの冒険 サーカス団で起こった美女の絞殺事件。鍵はロープの結び方にあり?
3 一ペニー黒切手の冒険 書店で1冊の本が盗まれたことから大きな事件へと発展する話。盗んだ男の目的は?
4 ひげのある女の冒険 ある貴族の主治医が殺された話。手がかりは主治医が描いたひげの生えた女性の絵?
5 三人の足の悪い男の冒険 銀行家の愛人が殺され、銀行家は誘拐された話。手がかりは3人分の片足だけの足跡?
6 見えない恋人の冒険 1人の好青年が容疑者になり、容疑を晴らすためにエラリーが頭を悩ます。
7 チークのたばこ入れの冒険 宝石泥棒が流行ってるアパートで殺人事件が起こる。二つのタバコ入れが鍵?
8 双頭の犬の冒険 とあるバンガローで起こる殺人事件の話。怖ろしい雰囲気たっぷりの不思議な話。
9 ガラスの丸天井付き時計の冒険 骨董商の殺人事件。被害者は瀕死の状態で部屋の中を這いずり回り、一つの手がかりを残したが…
10 七匹の黒猫の冒険 緑の目をした黒猫を毎週1匹ずつ買う、謎のおばあさんに起きた事件とは?
11 いかれたお茶会の冒険 とある家で起こった家主の殺人事件。殺人事件が起こった日から毎日「プレゼント」が送られてくるが…

「エラリー・クイーンの冒険」を読んだ感想/評価

私は著者エラリー・クイーンの作品を全て読んでるくらいファンなんですが、この短編集はめちゃくちゃ質が高くて面白かったです!

初めての人には全力でおすすめします。

短編集って、面白くない短編が入ってると途中で飽きてきますが、この作品はすべてがハイクオリティで全く飽きません。

以下、各短編を取り上げて語ります。
ちなみに、トリックのネタバレはご法度なので書きません。

気になる人は本編を読んでくださいね!

①ひげのある女の冒険

ひげのある女の冒険

こちらの作品は、莫大な遺産を持つショウ夫人が亡くなり、その遺産を巡って親族や周りの関係者によって起こる事件です。

ショウ夫人にはお抱えの主治医アーレンがいるんですが、遺産を姪の他に、アーレンにあげました。

それに怒った亡き夫の家族(兄弟二人)は荒れに荒れます。

そしてショウ夫人が亡くなった後、遺産を相続したアーレンはしばらくして何者かに殺されます。

殺される直前に描いていた絵は、亡きショウ夫妻の肖像画だったわけですが、なぜか夫人の顔にはひげがありました。

読んだ感想

今回の事件の鍵が、そのひげが書かれたご婦人の絵なのがトリッキーで作品を面白くしている要素の一つだと思います。

その絵の示す事実はわかりやすかったのですが、その後の謎とかは気づかなかった部分があったので楽しめました。

いつもどおりエラリーが消去法で仮説を組み立てていく過程が、非常に面白かった作品です。

②七匹の黒猫の冒険

七匹の黒猫の冒険

ある時ペットショップに訪れたエラリーは、従業員の女性から毎週1匹ずつ黒猫を買うおばあさんの話を聞きます。

気になったエラリーはおばあさんの家へ尋ねるのですが、肝心のおばあさんがいません。

しかしそのおばあさんは病気でベッドで寝たきりだったので、留守はありえないはずです。
しかも買ったはずの計7匹の黒猫がどこにも見当たりません。

家の中を調べていたエラリーは浴室で、黒猫が殺されているところを発見しました。

読んだ感想

この話はまず、最初の謎からして面白いです。

読者はおばあさんの話を聞いて、「どうして黒猫を買い続けるのか?」と考え始めます。

そして、エラリーが調べていくと同時にだんだん事件が見えてきます。

この展開の仕方がとてもお上手ですし、開示された情報(ピース)がどんどん揃いハマっていくさまが気持ちいのなんの!

「コレとコレが起きた。ってことは合わせるとこういうことなんじゃないか…?」と考えつく体験はエラリー・クイーンならではです。最高。

③いかれたお茶会の冒険

いかれたお茶会の冒険

エラリーは知り合いのリチャードに招待されてリチャード家に向かうところから話は始まります。

しかしある時、リチャードが家の中で消えます。

皆で探し始めるんですが、一向に見つかりません。
しかもリチャードの奥さんは、主人はきっと死んだのだと泣き

ながら言う始末です。

謎に包まれる中、ある時消えたリチャードから小包が届きます。中身は汚れたスポーツ靴でした。

その日から毎日リチャードに関連した小包が届く様になりました。

読んだ感想

この作品は、至るところに遊びが隠されてて面白い良作です。

不思議の国のアリスをモチーフとした謎で、好きな方は更に楽しめると思います。

個人的にはアリスを読んだことないのでよくわからなかったのですが、最後のオチに少し驚いたのとエラリーの奇妙な一面に笑ったので、とても面白い作品でした。

まとめ

エラリー・クイーンは今は亡き作家ですが、アガサ・クリスティやジョン・ディクスン・カーと同じ時代を生きたミステリー作家です。

「エラリー・クイーンの冒険」に載ってる作品は、そんな彼らに評価された良作ばかりです。

私は本当に好きなので、日本人でも読者が増えるといいなと思ってます。

これを機に、ぜひ読んでみてください。

著者エラリー・クイーンの名作については以下で紹介しています。
→エラリー・クイーンのおすすめランキング5選!初心者や読書家に薦める10作品