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明智小五郎・少年探偵団シリーズ(江戸川乱歩)の読む順番とおすすめ名作をご紹介!

明智小五郎・少年探偵団シリーズ(江戸川乱歩)の読む順番とおすすめ名作をご紹介!

ぶくおくんぶくお

今回は「明智小五郎シリーズ」と「少年探偵団シリーズ」についてご紹介するよ!
D坂の殺人事件」や「屋根裏の散歩者」に出てくる名探偵だよ。




明智小五郎シリーズ、少年探偵団シリーズとは

「明智小五郎シリーズ」は、有名な文豪の江戸川乱歩が生み出した、名探偵の明智小五郎が難事件を次々と解決していくシリーズです。

「少年探偵団シリーズ」シリーズは、明智小五郎の助手である小林くんが団長となって、活躍するシリーズです。

実は、明智小五郎は日本の三大名探偵の一人で、二人目は横溝正史の金田一耕助、三人目は高木彬光の神津恭介です。

今回は明智小五郎・少年探偵団シリーズをご紹介します。

お急ぎの方は以下から飛べますので、ご利用ください!
明智小五郎シリーズの読む順番
少年探偵団シリーズの読む順番




明智小五郎シリーズの読む順番(全21巻)

このシリーズは順番に読むと、明智探偵の容姿も変わっていきますし、小林くんの成長が見れるのでとてもおすすめです。
また、文代夫人との関係も進んでいくのでそこにも注目してみてください!

No. タイトル 長編/短編 出版年 聴く読書(オーディブル)
1 D坂の殺人事件 短編 1925年 Audible版
2 心理試験 短編 1925年 Audible版
3 黒手組 短編 1925年
4 幽霊 短編 1925年 Audible版
5 屋根裏の散歩者 短編 1925年 Audible版
6 一寸法師 長編 1927年 Audible版
7 蜘蛛男 長編 1929年 Audible版
8 何者 中編 1929年
9 猟奇の果(りょうきのはて) 長編 1930年 Audible版
10 魔術師 長編 1930年
11 吸血鬼 長編 1930年 Audible版
12 黄金仮面 長編 1930年 Audible版
13 黒蜥蜴(くろとかげ) 長編 1934年 Audible版
14 人間豹(にんげんひょう) 長編 1934年
15 悪魔の紋章 長編 1937年 Audible版
16 暗黒星 長編 1939年 Audible版
17 地獄の道化師 長編 1939年 Audible版
18 凶器(兇器とも書く) 短編 1954年 Audible版
19 化人幻戯(けにんげんぎ) 長編 1955年
20 影男 長編 1955年
21 月と手袋 短編 1955年 Audible版

明智小五郎シリーズの読み放題サービス

明智小五郎シリーズは、Amazonの「Kindle unlimited(キンドルアンリミテッド)」で読み放題作品に含まれています。
また、読むよりも聞きたい方は同じくAmazonの「Audible(オーディブル)」でも聴き放題です。

サービス名 無料期間 月額料金 冊数
Kindle unlimited 30日間 980円(税込) 総合500,000冊以上
雑誌250誌以上
Audible 30日間 1,500円(税込) 総12万以上の対象作品、ポッドキャストもあり

Audibleのほうは今まで無料期間がなかったのですが、2022年から1ヶ月の無料体験ができました。
個人的に、家事や作業の合間でも楽しめるのでAudibleがおすすめです。ご興味あれば、試してみてください。

Kindle unlimitedはこちら Audibleはこちら

少年探偵団シリーズの読む順番(全26巻)

こちらも1巻完結型なので、順番に読まなくても大丈夫ですが、順番に読むと時間軸の流れがわかるのでおすすめです。

以下は、ポプラ文庫クラシックの出版順に並んでいます。こちらの出版社のほうがKindleも揃っているのでぜひ!

No. タイトル 出版年
1 怪人二十面相 1936
2 少年探偵団 1937
3 妖怪博士 1938
4 大金塊 1949
5 青銅の魔人 1949
6 地底の魔術王 1950
7 透明怪人 1951
8 怪奇四十面相 1952
9 宇宙怪人 1953
10 鉄塔王国の恐怖 1954
11 灰色の巨人 1955
12 海底の魔術師 1955
13 黄金豹 1956
14 魔法博士 1956
15 魔人ゴング 1957
16 悪魔人形 1957
17 サーカスの怪人 1957
18 奇面城の秘密 1958
19 夜光人間 1958
20 塔上の奇術師 1958
21 鉄人Q 1958
22 仮面の恐怖王 1959
23 電人M 1960
24 二十面相の呪い 1960
25 空飛ぶ二十面相 1961
26 黄金の怪獣 1962



明智小五郎シリーズのおすすめランキング

ここからは、全ての巻を読んだ私が厳選して、おすすめ本をご紹介したいと思います。

お試しで明智小五郎シリーズを読みたい方は、ぜひ参考にしてください。

いろんな出版社で発売されているんですが、ここでは読みやすかった集英社文庫の「明智小五郎事件簿」をメインにご紹介します。(一部別。)

1位 何者

ぶくおくんぶくお

シリーズ内で一番面白い作品!読んだことない方は本当に読んでほしい!

江戸川乱歩のミステリ小説の中で、一番完成されているんじゃないかと思うほどの面白さです。

謎の赤井さんも気になることですが、弘一の推理も中々のものです。私は飲み込まれていきました。

「何者」というタイトルを少し考えながら読むと、また違う景色が見えてくるかもしれません。

Wikiによると、

江戸川乱歩によれば、「(動機に)一つの独創があり、自分ではよく出来た作と思つてゐたのに、全く反響がなかつた」という。

こんな面白いのに嘘やん!と私は思ったんですが、その頃はたいして珍しい手法でもなかったんですね。

あらすじ

「私」は、友人・甲田伸太郎と、2人の友人である結城弘一の鎌倉の家で学生生活最後の夏休みを満喫していた。

ある日の夜、弘一が父親の書斎で狙撃され足に重傷を負った。

ピストル強盗は、机の現金よりも価値のない金色に光るものばかり盗んでいった。

弘一は持ち前の探偵趣味を生かし、入院先のベッドで「私」や波多野警部などから巧みに情報を得ながら、事件を解決へと導いていく。

その推理は何処にも瑕疵のないものと思われたのだが、謎の男・赤井さんによってその推理は覆されるのだった…。

2位 屋根裏の散歩者

ぶくおくんぶくお

屋根裏を散歩する発想がすごい・・・。不気味だけど思わず読んでしまう作品。

明智シリーズは長編も短編もとても面白いんですが、この短編だけは自分の好み抜群でした。

今回の主人公である郷田は、世の中に退屈し始めて犯罪の真似事をやるんですが、ついには屋根裏まで侵入して色々な人たちの生活を盗み見ることに快感を覚えてしまいました。

これを思いつくだけでも江戸川乱歩は天才だと思うんですが、明智小五郎が推理し始めるところが一番の見どころです。

短編なのに物語が濃密で、とにかく面白い。すぐに読み終わるのでぜひご覧ください。

あらすじ

郷田三郎は学校を出ても定職に就かず、親の仕送りを受けて暮らしている。

酒、女をはじめあらゆる遊戯に興味を持てず、この世が面白くなく退屈な日々を送り、下宿を転々としていた。

ここで郷田は友人の紹介で素人探偵の明智小五郎と知り合い、「犯罪」に興味を持つようになる。

様々な犯罪の真似事をやるようになるのだが、ついには理想の犯罪を見つけるのであった…

3位 魔術師

ぶくおくんぶくお

明智探偵のロマンス回。恋に落ちる場面が一番見どころだよ。シリーズでは抑えておきたい作品。

明智の奥さんの文代さんが初登場する回です。

明智探偵の初めての恋物語ともいう、面白い巻です。文代さんは殺人鬼の娘で、明智探偵が捕まった時に彼を逃がしてやります。

その二人のやり取りがとても面白いので、ぜひご覧ください。

さて、事件のほうですが、玉村家を次々と狙う殺人鬼は、あの手この手で一族を苦しめます。

殺人鬼は玉村家を復讐するためにやっているのですが、これがかなり凄惨です。

途中で紙芝居で、殺人鬼がなぜ復讐を始めたのかを丁寧に説明する場面があり、それを見た玉村一族は苦しむんですが、その後に水攻めをしてさらに絶望に落とすという中々きつい演出が起こります。

ところどころ江戸川乱歩らしくグロいですが、怖いもの見たさで読むのが止まらない巻の一つです。

あらすじ

大宝石商・玉村家周辺に次々と届く殺人予告。

第一の犠牲者は玉村善太郎の弟。

そして令嬢・妙子と長男・一郎も狙われるが間一髪で助かった。

しかし、次男・二郎の恋人は公衆の面前で猟奇的に惨殺されてしまう。

一方、湖畔のホテルで休暇を楽しんでいた明智は、波越警部に呼ばれ戻った東京駅で誘拐されたが、文代の機転により、なんとか脱出。

玉村家への復讐に燃える殺人鬼を追う―。屈指の傑作長編。

4位 黄金仮面

ぶくおくんぶくお

黄金仮面が活躍する回。黄金仮面の正体は誰だか考えてみてね!

黄金仮面VS明智探偵の物語です。

これがかなり熱い戦いで、明智探偵が始終勝つのではなく、黄金仮面に一本取られることも多々あります。

ただ探偵がかつよりもこっちのほうが人間らしくて、親しみを覚えます。

最後に、黄金仮面の正体がわかるので、ぜひ読みながら推理してみてください。いろんなところにヒントが載っています。

あらすじ

ソフト帽を目深にかぶり、外套の襟を立て、月夜に煌めく黄金の顔。

ゆがんだ口元には一筋の血。

東京・上野に大怪盗・黄金仮面が出没し、「志摩の女王」という宝石をまんまと盗み出す。

早くもその正体に気づいた明智小五郎は、怪盗一味に次々と命を狙われることに―。

ついに標的は国宝の玉虫の厨子。事件現場に残されたA・Lの文字の謎とは?華麗なる強敵と対峙する、驚嘆すべき名勝負!

5位 黒蜥蜴(くろとかげ) 

ぶくおくんぶくお

女性盗賊VS明智探偵の回。ラストがとても切ないんだ・・・明智先生は彼女のことをどう思ってたんだろう・・・

今回は黒蜥蜴と呼ばれる、女性盗賊VS明智探偵です。

いくつか読んだ人ならわかると思いますが、今まで登場した犯罪者って普通の人間じゃない風に江戸川先生は書くんですよね。

だから、より女性盗賊が妖艶でかっこよく見えます。

あらすじにもあるとおり、ラストがとても切なく終わります(珍しい…)

二人の対決をどうぞ読んでみてください。

あらすじ

クリスマス・イヴに開かれた妖しい大夜会に君臨する美女、緑川夫人の腕にはトカゲの入墨が―。

大阪の宝石商の岩瀬庄兵衛の元に、娘の早苗を誘拐するという予告の怪文書が届く。

身辺を警護する明智小五郎に、緑川夫人が接近。

彼女は変幻自在の女盗賊“黒蜥蜴”。

冴え渡る頭脳戦、壮絶で切ないラストシーンが胸に迫る―。




まとめ

明智さんと小林くんはホームズとワトソン関係ですが、小林くんのスペックが高すぎてワトソンよりも優秀だと思います。
明智さんは非常に頭がよく、文代さんとの出会いでより人間味を感じるので、とても好きなキャラクターの一人です。

昔から親しまれている名作なだけあってかなり面白いので、まだ読んでない方はぜひ読んでほしい作品です!