今まで私が読んできた小説2000冊以上の中から、初心者の方に自信持っておすすめする、読みやすい小説50冊を選んでみました。
どの本もとても面白いので、何か読みたいな〜と思った時はぜひ参考にしてみてください!
ちなみに、読書家204人にお気に入りの小説をアンケート取りました。合わせて参考にしてみてください。


【エンタメ編】読みやすい小説10選
①「蜜蜂と遠雷」

天才たちの孤高ピアノバトル。音楽を知らなくても読み始めたら止まらなくなる作品。
直木賞を受賞したほどの名作です。映画にもなったのですが、これまたいい作品すぎてしびれる音楽小説です。
音楽コンクールでは、どんな戦いが繰り広げられているのかが知れる作品です。
天才の才能のぶつかり合いは周りに良い効果をもたらしますが、時として毒にもなるんだと思います。
とても音楽がやりたくなる一冊。
あらすじ
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。
かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。
楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。
完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。
天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。
②「海の見える理髪店」

もう一度自分の省みる小説。人間の暖かさを教えてくれる作品。とても考えさせられるよ。
第155回直木賞を受賞した粒揃いの短編集です。
明るい話もあるんですが、総じて何かを喪った少し暗めの話が多いです。
しかし、ほんのり爽やかに、そして静謐に描いていて、すっきりに読ませてくれる秀逸な作品です。
特に「海の見える理髪店」、「空は今日も」、「スカイと成人式」がおすすめですのでぜひ。
あらすじ
店主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。
僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが…(海の見える理髪店)
人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。
③「舟を編む」

辞書ってあまり使わないんだけど、この物語を読むととっても使いたくなって、愛おしく感じたな。
辞書を作る物語など中々お目にかからないテーマなんですが、映画化にもなってる名作です。
一つの辞書を作るのにかなりの努力が必要なんだと、新しい発見を教えてくれる一冊。
読んだ後はきっと、「紙」の辞書が欲しくなると思います。
あらすじ
出版社の営業部員・馬締光也(まじめみつや)は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。
新しい辞書「大渡海(だいとかい)」の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。
定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。
そして馬締がついに出会った運命の女性。不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!
④「凍りのくじら」

涙なしでは読めない小説。辻村さん節が満載。読みながら共感しちゃう。
筆者がドラえもんの大ファンで、この物語の中ではドラえもんの秘密道具を章のタイトルやモチーフとして使用しています。
物語的には中々サスペンス色が強く、前半は主人公に対してモヤモヤしてしまうかもしれませんが、物語を通じて共感するところが増えて、最後は涙なしでは読めない作品となっています。
辻村さんの小説は、一応読む順番があると聞いたことがあるかもしれませんが、こちらの作品単体でも充分楽しめますのでぜひ!
あらすじ
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。
高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。
戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。
そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。
⑤「夜は短し歩けよ乙女」

愉快痛快な乙女との恋愛。森見さんの特徴的な文章と合わさって面白い!
実は恋愛小説なんですが、個人的にコメディ色が強いと感じたので、エンタメ枠に入れました。
物語は現代なんですが、昭和の匂いがする物語で、かなりクセがある話です。
そもそも筆者の森見さんは独特な文調に加えて、周りくどい言い回しなどを使って面白おかしく描きます。
ハマるとかなり面白い筆者さんで、今作はアニメ映画にもなってます。小説よりも映像派の方はぜひそちらをご覧ください。どちらも面白いです。
あらすじ
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。
けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。
そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。
⑥「夜のピクニック」

読後が爽やかな青春小説。空を見上げながらみんなで歩くなんて、憧れちゃう。
本屋大賞を受賞したほどの名作です。映画にもなったのですが、これまたとても良い青春小説です。
ただ高校生が歩いているだけなんですが、修学旅行の夜のようなフワフワした感情を思い出す物語です。あの何だか浮ついた感じ。
高校生の青い心理描写がまた非常に上手に描いていて、懐かしい気持ちになれること間違いなしです。
あらすじ
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。
それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。
甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭に臨んだ。
三年間、誰にもいえなかった秘密を精算するためにーー。
学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。
⑦「風が強く吹いている」

青春最後の箱根駅伝小説。ぼくは毎年、年末に読んで箱根駅伝を見るのが楽しみ!
こちらは箱根駅伝の青春小説です。
私は毎年、年末にこれを読んで箱根駅伝を迎えるルーチンがあるほどお気に入りの小説です。
ただ走ってるだけなのですが、著者の三浦さんの描写力がお上手で、思わず走者の見てる情景やその様子が頭に思い浮かんでくるほど、素晴らしいです。
タスキを繋いでいくシーンは毎回感動します。これを読めば、絶対に箱根駅伝を見たくなること間違いありません!
あらすじ
君だったのか、俺が探していたのは。
走れ、「速く」ではなく「強く」。走るために生まれながら、走ることから見放されかけていた清瀬と蔵原。
2人は無謀にも陸上とは無縁だった8人と「箱根」に挑む。走ることの意味と真の“強さ”を求めて……。箱根の山は蜃気楼ではない。
タスキをつないで上っていける、俺たちなら――。
⑧「マチルダはちいさな大天才」

結構重いテーマなんだけど、コメディちっくに書かれているから痛快で面白いよ!
ベストセラーの有名作品。「チャーリーとチョコレート工場の秘密」を書いた著者さんの作品です。
ジブリの宮崎駿監督もファンになってしまうほどの痛快作品です。
内容的には結構重い問題を取り扱ってますが、それを軽快に書いてるので全く重さを感じさせません。むしろラストはスカッとするので、読んでいてとても気持ちがいいです!
あらすじ
マチルダは天才少女。
三歳になる前に字が読めるようになり、四歳で、有名な文学作品も読みこなす。ところが両親ときたら、そんな娘を「かさぶた」あつかい。「物知らず」だの「ばか」だのと、どなりちらしてばかり。
学校にあがると、そこには巨大な女校長がいて、生徒をぎゅうぎゅう痛めつけている。横暴で高圧的な大人たちに頭脳で立ち向かうマチルダの、痛快仕返し物語。
⑨「ラン」

死んだ家族へ走って会いに行く話。生と死ってなんだろう、と考えたことないけどなんとく考えてしまう。
「カラフル」で一躍有名となった作家の森絵都さんが描く、生と死をテーマにした物語です。
重たいテーマなのに対して、読んでて疾走感あふれる、気持ちのいい作品となっています。
なにより主人公が両親の死に対してどう向き合っていくのか、その過程にとても勇気づけられます。
あらすじ
9年前、13歳の時に家族を事故でなくした環は、ある日、仲良くなった自転車屋さんからもらったロードバイクに乗ったまま、異世界に紛れ込んでしまう。
そこには死んだはずの家族が暮らしていた・・・・。
⑩「みをつくし料理帖1」

女料理人が作る暖かな小料理屋の話。1巻は茶碗蒸しが出てくるんだけど、本当に美味しそうなの!レシピも載ってるからぼくも作ってみたよ。
こちらは全12巻のシリーズものです。
江戸時代に小料理屋で料理人として働く女性が、男女差別がある中、人々のために美味しい料理を作っていく物語です。
当時料理人は男性がなる職種だったにもかかわらず、女性がなることで最初は主人公は差別していました。
ですが、女性ならではの機転で独自の創作料理を作り出し、人々を癒していく主人公がひたむきで健気で泣けてきます。
あらすじ
神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。
店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが・・・・・。
料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!
【恋愛編】読みやすい小説10選
あまたる恋愛小説を読んできましたが、挙げた10作品は甘酸っぱいもの〜濃い恋愛小説までを取り揃えました。
どうも一筋縄ではいかない恋愛ばかりが集まりました。お気に入りの作品が見つかると嬉しいです。
①「君の名残を(上・下)」

結末を変えられない辛い恋愛。結末がわかってる恋愛ってすごく泣ける。
歴史小説を忠実に使った恋愛物語です。
現代の高校生が平安時代の終わりかけにタイムトリップし、そこで恋を知ります。
ですが、歴史を知った上で恋を知ってしまうので主人公はとても苦しい想いをします。最後の展開はまさに手に汗握るほどの展開です。
歴史を知らなくとも一気に読めてしまうほど、面白い小説ですのでぜひ。
あらすじ
累計130万部突破『四日間の奇蹟』の著者・浅倉卓弥が描いた、渾身の浅倉版「平家物語」である『君の名残を』が装いも新たに復刊します。
幼馴染みで、剣道部主将を務める高校生・原口武蔵と白石友恵は雨が降りしきる下校途中、忽然と姿を消してしまう。
二人が目覚めたそこは平安末期、動乱の前夜だった……。
現代の高校生が、突然、平安時代の末期にタイムスリップし、それぞれが重要な歴史上の人物として生きていく壮大な歴史ロマンス。
②「君の膵臓を食べたい」

純粋な二人の高校生の恋愛模様。わかっていながらどうしても泣いちゃう。
主人公は男性で、同い年の女性に純粋な恋をします。
ですが、色々と理由があって女性に感情移入をしないよう、恋をしないように我慢をします。
二人の関係はとても切ないのですが、重さを一切感じない爽やかな雰囲気の物語です。
泣ける、といってしまえば陳腐な感想になってしまいますが、純粋な気持ちに触れたいときにおすすめです。
あらすじ
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。
タイトルは「共病文庫」。
それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。
③「恋文の技術」

笑いなしでは読めない恋文のやり取り。他の作品では見られない独特な作品。
一癖も二癖もある、著者の森見登美彦さんの恋愛小説。
恋愛小説なんですが、文章がとても独特で全てを遠回しに表現するのでもしかしたら恋愛中だと気付かないかもしれません。
主人公と様々な人たちが手紙を交わすのですが、文章がとても面白いです。
思わずクスっと笑ってしまうこと間違いなし。
あらすじ
京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。
無聊を慰めるべく、文通修業と称して京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる。
文中で友人の恋の相談に乗り、妹に説教を垂れるが、本当に想いを届けたい相手への手紙は、いつまでも書けずにいるのだった。
④「言の葉の庭」

高校生と先生、映画のような恋愛模様。映像見てるかのような文章の綺麗さ。
新海監督の映画を小説にした作品。
映画よりもより深く登場人物の心情などが知れて、とても面白いです。
小説の章の構成がとても上手な上に、文章を読んでいるの映像がそのまま頭に浮かんでくるような表現をするので、また一味違った読書体験をできる小説だと思います。
あらすじ
また会うかもね。もしかしたら。雨が降ったら―。雨の朝、静かな庭で2人は出会った。
靴職人を志す高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野。
迷いながらも前に進もうとする2人は、どこへ足を踏み出すのか。
圧倒的な支持を受けた劇場アニメーション『言の葉の庭』を、新海誠監督みずから小説化。
アニメでは描かれなかった人物やエピソードを多数織り込み、小説版ならではの新たなる作品世界を作り上げた傑作。
⑤「トワイライト」

燃え上がるような運命の恋。映画とはまた違った原作ならではの楽しさがある。
ザ・海外の恋愛小説、というかんじです。
映画にもなった大ヒット作なんですが、小説もこれまたとても面白い上にキュンとします。
ある日転校生としてヴァンパイアの彼がやってきて、主人公の女の子は一目惚れをしてしまいます。
王道なストーリーですが、禁断の恋に落ちる二人が甘くて夢中になって読んでしまうこと間違いないです!
あらすじ
「きみは自分のことがぜんぜん見えていない。きみはこれまで会った誰とも違うんだ」ハチミツ色の瞳、シルクのような声、彫刻のような横顔…
雨と霧の街フォークスで出会った美少年エドワードは、他とは違う空気をまとっていた。
なぜかベラだけをにらみつけ、避けようとするエドワード。そこには、彼にしかわからない秘密が隠されていた。土地に伝わる“冷人族”の伝説、狼を守り神とするインディアンの掟…。
禁断の恋におちたベラとエドワードの切なく甘い運命が動きはじめる。
⑥「阪急電車」

阪急電車の密やかな恋愛模様。ぼくのこんな恋をしてみたい・・・
めちゃくちゃ甘い恋愛小説を書く有川さんの連作短編小説です。
阪急電車に乗車する人々に焦点を置いた物語です。
中でもお気に入りなのが、同僚に彼氏を寝取られた女性が、討ち入りとして彼らの結婚式に白ドレスを着ていくという話です。
恋愛がテーマなんですが、甘さだけでなく切なさや人間味が含まれた物語たちがとても面白いのでおすすめです。
あらすじ
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。
片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。
乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。
恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。
ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。
⑦「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」

切ない運命で結ばれた二人のお話。わかっていてもどうしようもない気持ちになる・・・
ライトに読める文章なんですが、設定はとても重い恋愛物語です。
最初はよくある男女の恋愛話かと思ったのですが、徐々に展開が変わって現実の厳しさがじわじわと感じさせます。
SFちっくな話ですが、もしも自分が彼らの立場だったら…と思うと胸が苦しくなります。
あらすじ
京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。
高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。
気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていて――。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。
彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。
⑧「恋愛寫眞」

両片思いのような恋人のお話。映画の宮崎あおいちゃんがかわいい!
宮崎あおいと玉木宏で映画化された有名作品。
小説ももちろんグッとくる作品です。
著者の市川さんは言葉遣いが巧みで、物語の雰囲気がとても優しいです。
彼らの現実は決して良いものではないかもしれないのに、雰囲気が優しいのでスルスルと読めてしまいます。
印象的な最後ですが、優しい恋愛物語を読みたい人におすすめです。
あらすじ
カメラマン志望の大学生・瀬川誠人は、嘘つきでとても謎めいた女の子・里中静流と知り合う。
誠人はかなりの奥手だったが、静流とは自然にうちとける。
そして静流は誠人に写真を習うようになる。やがて誠人は静流に思いを告げられるが、誠人にはずっと好きな人がいて、その思いを受け取ることはできなかった。
一年後、卒業を待たずに静流は姿を消した。嘘つきでしょっちゅう誠人をからかっていた静流だったが、最後の大きな嘘を誠人についたまま…。
⑨「ライオンハート」

生まれ変わっても巡り合う二人の話。恩田さんの作品の中で一番ロマンチックじゃないかな?
恩田陸さんの恋愛小説です。
元々幻想的な雰囲気を描くのがとてもお上手な著者さんなんですが、この作品もとても素晴らしいです。
転生を繰り返すたびに巡り合う二人。
二人が必ず恋に落ちる瞬間が、読者の胸に鈍く突き刺さります。
転生を繰り返した二人の行き着く先は、ぜひ読んで確かめてみてください。
あらすじ
いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。
会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。
17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。
時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。
結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って――。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。
⑩「ナラタージュ」

粋も甘いもリアルな大人の恋愛話。恋愛にもいろんな形があるんだと教えてくれる。
先生と教え子の恋愛物語です。
なんというか、恋愛という言葉の領域から出た男女関係をリアルに描いた作品です。
ある意味とても濃い恋愛話なので、恋愛小説を読みたい!と思う方におすすめです。
個人的には、「惚れたほうが負け」という言葉がぴったりの恋愛模様だと思いました。
あらすじ
お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある―
大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。
泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。
そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は―。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。
【ミステリー編】読みやすい小説10選
ミステリー小説は三度の飯より至福、と公言するほどのミステリー好きです。
私が最も好きなミステリー小説の中で、一番読みやすく、かつ読んだらハマる作品を挙げました。
「①告白」

先生の独白から始める不穏な事件。1人称型の物語だから、ある意味1面しか事件を知れないけど、そこがとっても不気味。
映画化にもなった有名作品。
ミステリーというかエンタメ作品に近いんですが、こちらのカテゴリに追加しました。
担任の先生による衝撃的な「告白」から物語は始まります。
全部で4編の短編があり、先生の告白、生徒Bの告白、生徒Aの告白、先生の告白で終了します。
物語の構成が非常にうまく、短編としても非常に優れた作品です。読みやすいので、小説が苦手な方にもおすすめです。
あらすじ
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。
語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。
衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
②「D坂の殺人事件」

江戸川乱歩先生の大人気シリーズ明智探偵の1作目だよ!明智探偵がサラっと解決してて、とってもかっこいいんだ!
明智小五郎の最初の事件です。
江戸川乱歩の作品を読んだことがない方は、最初にこちらを読むことをおすすめします。
短編なんですが、ミステリー作品としてとても良い作品です。
江戸川乱歩はエログロな作品も書く著者さんなんですが、こちらの物語は誰でも読めます 笑。
明智小五郎シリーズについては、こちらの記事でもご紹介しています!

あらすじ
「日本を代表する名探偵の一人、明智小五郎がはじめて登場した「D坂の殺人事件」。
退廃的な空気が漂う大正9年9月初旬、〈私〉はD坂にある白梅軒という喫茶点で明智小五郎と知り合った。
偶然、向かいの古本屋で発生した殺人事件。
二人は第一発見者となる。犯人は、明智小五郎なのか――
③「三毛猫ホームズの推理」

三毛猫が探偵なんてびっくり!どう事件を解決するのかは読んでからのお楽しみ。猫ちゃんかわいんだよ〜
赤川次郎さんの作品はどれも読みやすく面白いのが特徴的ですが、中でも個人的にお気に入りのシリーズです。
タイトルのまま、猫が探偵となって事件を解決していきます。相棒が非常に頼りない片山さん。この人間と猫のコンビが最高です!
一つ一つの話がドラマちっくでとても面白いので、ぜひご一読ください。
あらすじ
体つきは優雅で上品、きりっとした顔立ちの三毛猫。
手術で子宮をとったせいか、時々“物思い”にふける癖がある。
だがひとたび事件がおこると、ユニークな推理と鋭い冴えで人間どもを翻弄する。その名も『ホームズ』。
そして、コンビの片山は、血を見るのは大きらい、アルコールはダメ、女性恐怖症と三拍子そろった独身男性。
“一応”刑事だ。売春、密室殺人、女子大生連続殺人事件と二人(?)のまわりには事件がいっぱい。
④「火車」

宮部みゆきの代表作とも言えるこちらの作品!ラストの終わり方がものすごく好きなんだ〜…
個人的に日本のミステリー小説の中でNO.1の作品です。
当時の時代を反映したミステリー小説なんですが、物語は失踪したある女性を刑事が探す話です。
失踪した女性を調べてくうちに色々なことがわかっていくのですが、だんだん女性の正体を知りたくなって読むスピードが上がる作品です。
人間の心理描写が非常にお上手な著者さんで、まだ読んだことない方は「火車」から読んでみてください。
あらすじ
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。
自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
⑤「アヒルと鴨のコインロッカー」

ぼくは初めて伊坂さんを読んだんだけど、物語の展開の上手さにびっくりしたよ!みんなから人気なだけあるね。
伊坂さんの大ヒット作品。映画化にもなりました。
少し暗い調子で話が進むんですが、読後のどんでん返しでアッと驚くこと間違いなしの小説です。
構成が非常にお上手なので、読んだら伊坂さんにハマる人が続出すると思います。
あらすじ
大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。
初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。
標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。
しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!
四散した断片が描き出す物語の全体像とは?
⑥「チームバチスタの栄光」

バチスタシリーズはドラマも人気だけど、原作もとっても面白いんだよ!その中でもこの作品が一番上手くできてると思う!
「このミステリーがすごい!」で大賞をとった医療ミステリー小説です。
バチスタとは心臓の手術の一種なんですが、一部を切断するため外科医の中でも手術ができるのは多くありません。
そのバチスタ手術の中で医療事故が多発して、外部から調査員が派遣されます。
登場人物の書き分けがとてもお上手なので、面白く読める上に、医療用語がわからなくても読みやすい小説です。
あらすじ
心臓移植の代替手術“バチスタ”手術専門の天才外科チームで原因不明の連続術中死が発生。
不定愁訴外来の田口医師は、病院長に命じられて内部調査を始めた。
そこへ厚生労働省の変人役人・白鳥圭輔がやってきて……。
⑦「十角館の殺人」

日本のミステリー作品の中でもとても有名な作品。ミステリー好きの人で知らない人はいないんじゃないかな?
ミステリー小説でもかなり有名な作品の一つ。
何者かに十角館に呼び出された登場人物たちは、陸の孤島に閉じ込められてしまいます。
その中で連続殺人事件が起き、パニックに陥ります。
アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」の日本版のような作品ですが、構成も設定もトリックも非常に面白い作品の一つです。
本家も面白いし、こっちも面白くてミステリーファンだったら二度楽しめます 笑。
こちらはシリーズですので、詳しくはこちらで解説してます。気になった方はぜひ。

あらすじ
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。
館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。
やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
⑧「そして5人はいなくなった」

夢水教授はダメ人間なんだけど、事件の謎解きをする時はとってもかっこいいんだよ!読みやすいミステリーシリーズでおすすめ。
出版社が青い鳥文庫なので、子供向けの作品と思いきや大人でも十分楽しめるミステリー小説です。
探偵役の夢水さんはかなりユニークなキャラで、家がゴミ屋敷でゴキブリみたいな人間と言われてるようなキャラクターです。
普段はダメダメな人間ですが、事件を調査する時は人が変わったように真剣に取り組みます。
ミステリーとしては初心者でも読みやすいものなので、ぜひ読んでみてください!
夢水シリーズについては、こちらの記事でも紹介してます!

あらすじ
夏休みの遊園地。
衆人環視の中で“伯爵”と名乗る怪人が、天才児4人を次々に消してみせた。
亜衣たち岩崎家の隣人で自称名探偵、夢水清志郎が颯爽と登場!と思いきや「謎はわかった」と言ったまま、清志郎はなぜか謎解きをやめてしまう……。
⑨「イニシエーションラブ」

この作品ほど、ラストに衝撃を受ける作品はないんじゃないかな・・・最後読み終わったらもう一回読み返したくなること間違いなし!
恋愛小説でもあるのでそっちに入れようかと悩みましたが、最後はまさかの展開になるのでミステリー小説に追加しました。
この小説もどんでん返しが起こります。
よく期待しすぎて損した…とかいう現象が起こりますが、この作品に至っては期待ハズレにはなりません。
ぜひその目で確かめてみてください。
あらすじ
「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
僕がマユに出会ったのは、人数が足りないからと呼びだされた合コンの席。
理系学生の僕と、歯科衛生士の彼女。夏の海へのドライブ。
ややオクテで真面目な僕らは、やがて恋に落ちて……。
甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説──と思いきや、最後から二つめのセリフ(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌してしまう。
⑩「先生と僕」

日常ミステリーの中でも初心者向けの作品。誰も死なないし、主人公の二人のやり取りが癒やされる〜!
いわゆる日常ミステリなんですが、お手軽に読める小説です。
主人公の大学生と中学生が仲良くなっていくのが、ほんわかする優しい小説です。
普段から小説に読み慣れていない方でも面白いと思います!
もしこの作品が気に入ったなら、同じ坂木司さんの引きこもりシリーズも面白いと思いますので、要チェック!

あらすじ
僕の先生は中学生!
ひょんなことから大学のミス研に入った恐がりな僕は、家庭教師の生徒である隼人くんから古今東西のミステリー作品の講義を受けることに。
出かけた先で遭遇する様々な「日常の謎」を2人で解決していくミステリー連作集。
【ファンタジー編】読みやすい小説10選
個人的にファンタジー小説も昔から読んできたのですが、その中でも名作中の名作を10作品ご紹介いたします。
①「かがみの弧城」

願いを叶えるために鍵を探す話。集められた子どもたちにはある共通点があるんだけど・・・考えながら読むと面白いよ!
本屋大賞を獲得した作品。
とても読みやすく、中高生におすすめです。
突如かがみの弧城に集められた少年少女たちが、願いを叶えるために、鍵を探す話です。
集められた子供たちは皆、どこかに問題を抱えた人間たちで、他人と打ち解けながら克服していきます。
子供たちの心理描写がとても上手で、自分もそう考えた時があったなあと振り返ってしまうほど感慨深くなる話でした。
あらすじ
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。
輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。
そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた――なぜこの7人が、なぜこの場所に。
すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
②「モモ」

ファンタジーの中では一番名作と言っても良いかも知れない。モモが時間どろぼうたちと戦うところは、一番胸アツだよ!
1973年の海外ファンタジー小説です。
子供向けなんですが、内容はむしろ大人向けだと思います。
日々流れる「時間」はどうして大切なのか?ということを教えてくれる、非常に名作です。
あらすじ
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。
人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。
③「ブレイブ・ストーリー」

アニメ映画にもなった有名作品。最後は本当に泣けるんだ…ミツル…
宮部みゆきさんは現代小説も面白いですが、ファンタジー小説もかなり面白いです。
現代の小学生が、自分の願いを叶えるために異世界へトリップし、数々の冒険をします。
その冒険は決して楽なものではなく、小学生が背負うにはとても辛い旅なんですが、主人公の成長する姿にはとても勇気を貰えます。
あらすじ
小学五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。
大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる
街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。そんなある日、帰宅した亘に、父は「この家を出てゆく」という意外な言葉をぶつける。
不意に持ち上がった両親の離婚話。これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から、広大な異世界―幻界へと旅立った!
④「ハリーポッターと賢者の石」

言わずと知れたちょー名作!シリーズ通して全巻面白くて、夜ふかししながら読んじゃうほど!
このシリーズは、言わずものがな、かなりの名作ですがとても面白い海外ファンタジー小説です。
両親がいない孤児が魔法使いとして、魔法学校に入学し人間として成長していく物語です。
友情、恋愛、冒険など全ての要素がつまった、超大作です。
子供向けの作品ですが、大人のファンも多い面白い作品です。
あらすじ
ロンドン郊外の、どこにでもありそうな平凡な街角、ある晩不思議なことがおこる。
そして額に稲妻形の傷跡を持つ赤ん坊が、一軒の家の前にそっと置かれる。
この家の平凡なマグルのおじ、おばに育てられ、同い年のいとこにいじめられながら、その子、ハリー・ポッターは何も知らずに11歳の誕生日を迎える。
突然その誕生日に手紙が届く。魔法学校への入学許可証だった。
キングズ・クロス駅の9と3/4番線から魔法学校行きの汽車が出る。
ハリーを待ち受けていたのは、夢と、冒険、友情、そして自分の生い立ちをめぐるミステリー。ハリーはなぜ魔法界で知らぬものが無いほど有名なのか?
⑤「デルトラ・クエスト1」

ファンタジーの世界での冒険ものだからとっても面白いよ!ドキドキハラハラする作品。シリーズはちょっと長いんだけど、一冊一冊が薄めだから読みやすいと思う。
海外小説で、シリーズものです。
物語は、悪のボスによって腐敗した世界を元に戻すべく、主人公たちが冒険していく話です。
海外小説ですがとても読みやすく、展開もどんどん変わっていくので思わず夢中に読んでしまいます。
あらすじ
王家に伝わる7つの宝石が、国を守っているデルトラ王国。
しかし、その宝石が、影の大王にうばわれ、7つの魔境にかくされた!
デルトラ王国を救うため、7つの宝石をとりもどすため、1枚の地図をたよりに、少年が冒険の旅に出る。
⑥「妖怪アパートの幽雅な日常1」

妖怪アパートでのご飯の様子が、本当に美味しそうなの!ぼくもあんなアパートに住んでみたいな。
マンガやアニメ化した有名作品です。
孤児になった主人公が、ある日妖怪アパートで居候することになります。
そこに住んでいる不可思議な妖怪たちとの日常物語です。
見どころは、このアパートの食事描写がとても美味しそうに書かれているところです。
思わず私もここに住みたい!と思ってしまいました。
あらすじ
共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん――
13歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで“妖怪アパート”!
次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。
⑦「アルテミス・ファウル」

悪役が主人公という珍しい作品!でもこの男の子がとってもユニークで見ていて飽きないんだ。
海外のファンタジー小説で、海外で映画化している名作です。
子供向けの作品なんですが、普段小説を読み慣れていない大人でも楽しめる作品だと思います。
犯罪一家に生まれた天才少年が、「妖精の黄金」を手に入れる話です。
この天才少年が、清々しいほど悪いことを企む子供なんですが、妖精と出会うことによって友情を覚えていきます。
物語のスケールが大きいので、映画を見ているような面白さがあっておすすめです!
あらすじ
アルテミス・ファウルは、伝説的な犯罪一家に育った12歳の天才少年。
「妖精の書」を解読したアルテミスは、妖精の黄金を手に入れようともくろむが、本物の妖精たちは、ハイテクで武装した危険な集団だった!
⑧「エラゴン1」

ドラゴンに選ばれた一人の男の子の冒険話なんだけど、とにかく毎回ドキドキする展開なの!ドラゴンと主人公の関係にも注目!
海外ファンタジー小説で、映画化している名作です。
ある日少年がドラゴンの卵を拾い、内緒でドラゴンを孵します。
生まれたのは貴重なメスのドラゴンで、紆余曲折あってドラゴンと旅をすることになり、世界の戦争に巻き込まれていくことになります。
海外小説らしくスケールが巨大で、主人公に数々の試練が降りかかっていくので非常にハラハラドキドキします。
あらすじ
ドラゴンライダー…それは超人的な身体に魔力をまとった人々。
竜と心を交わし、華麗に乗りこなす誇り高き種族。伝説によると、彼らは“十三人の裏切り者”によって竜もろとも滅ぼされたという。
森で青く輝く不思議な石を手にした瞬間、少年エラゴンの運命は“伝説”と繋がり、大きく動きだした…
邪悪な力が支配を強める世界―少年と青き若竜サフィラはいま、目覚める。
⑨「獣の奏者」

世界観すごく壮大で、ファンタジー好きには堪らない作品!主人公のエリンはとても勇敢でがんばれって言いたくなる。
子供向けの日本のファンタジーですが、大人からも大人気の作品です。
孤児になった少女がある日、王獣と出会ったことによって王獣の医師を志します。
ですが、この出会いによって王国の争いに巻き込まれることになります。
少女が自分の運命に立ち向かうその姿は勇気づけられますが、辛くて切ない気持ちでいっぱいになります。
世界観が壮大で、ファンタジー好きには堪らない作品です。
あらすじ
児童文学のノーベル賞にあたる、国際アンデルセン賞作家賞受賞!
世界的注目作家の新たなる代表作。リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。
母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。
苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける!
⑩「ハウルの動く城 1」

ジブリの「ハウルの動く城」原作。翻訳小説だけど、読みやすくてハウルのことをもっと知りたい人はおすすめ!
ジブリによって映画化された有名な作品の原作です。
ただ、映画と原作はかなり違います。
映画のほうは恋愛色が強いのですが、原作はどちらかというとコメディです。
魔法で老婆になってしまった少女は、ハウル城の掃除婦として乗り込み魔法の解き方を探します。
途中でクスっと笑ってしまうような要素もあるので、ぜひ一度読んでみてください。
あらすじ
魔法が本当に存在する国で暮らす18歳のソフィーは、「荒地の魔女」に呪いをかけられ、老婆に変身してしまった。
家を出て、悪名高い魔法使いハウルの動く城に、掃除婦として住み込んだソフィーは、暖炉に住む火の悪魔と仲よくなる。
やがて、ハウルもまた「荒地の魔女」に追われていると知ったソフィーは…?
【ライトノベル編】読みやすい小説10選
私が高校生の頃は非常にハマっていて、ライトノベルを読み漁っていた時期がありました。
その中でも、屈指の名作10作をご紹介いたします。
①「ビブリア古書堂の事件手帖1」

店主の華麗な謎解きには毎回しびれる〜!古書好きには堪らない作品かも。いっぱい名作が出てくるし。
アニメや映画化にもなった人気作。
古書店の女店主が探偵役となって、古書にまつわるミステリーを解く日常物語です。
主人公の男性はその古書店のアルバイトとして、女店主と関わることになります。
シリーズものなんですが、古書についての雑学が学べるお得な小説でもあります。本好きには堪らない設定の小説です。
あらすじ
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。
そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。
だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。
彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは栞子と奇妙な客人が織りなす、“古書と秘密”の物語である。
②「半分の月が昇る空」

最初読んだ時は、ラノベなんだけど良い意味でラノベっぽくなくて感動したよ。最後はわかっているけど泣いちゃうんだ。
まんがやアニメになった作品。ライトノベルの中でもかなりの名著です。
不治の病に侵された少女とある少年との恋愛物語です。
穏やかな雰囲気の日常がゆっくりと続くのですが、一方でじわじわと病に侵されていく女の子を考えると辛くなっていくので、泣けてしまいます。
二人の関係はゆっくりと続く日常がこの上なく幸せなんだと、物語を通して感じられるのが切ないです。
あらすじ
肝炎で入院中の高校生・戎崎裕一は、エロ本集めが趣味の多田さんや元ヤンキーの看護師・亜希子さんに翻弄される日々の中で、同い年の秋庭里香に出会う。
人形のように美しく、本を愛し、そして女王様のようにワガママな里香は、難しい病気をかかえていた――。
③「デュラララ!!」

キャラクターが濃くてみんな面白い!しずちゃんとイザヤがかっこよく見えたな〜アニメで大ヒットしたから合わせて見るのがおすすめ!
池袋を舞台にした非日常を描く小説です。
アニメ化にもなりました。
至って平凡な男子高校生が、いろんなキャラクターと出会うのですが、マフィアや情報屋、闇医者、デュラハンなど一癖も二癖もある現実味のないキャラクターばかりです。
キャラクターがみんな面白い上に、リアルの池袋と相まってハチャメチャな雰囲気が好きな人はハマると思います!
あらすじ
「楽しみだなあ。楽しみだなあ。楽しみだなあ。この街は俺の知らない事がまだまだまだまだ溢れ、生まれ、消えていく。これだから人間の集まる街は離れられない! 人、ラブ! 俺は人間が好きだ! 愛してる!」
東京・池袋。そこにはキレた奴らが集う。非日常に憧れる少年、喧嘩上等のチンピラ、ストーカーもどきの電波娘、趣味で情報屋を営む青年、ヤバイ患者専門の闇医者、魔物に魅せられた高校生、そして漆黒のバイクを駆る“首なしライダー”。
そんな彼らが繰り広げる物語は痛快な程マトモじゃない。だが、彼らは歪んでいるけれども――恋だってするのだ。
④「涼宮ハルヒの憂鬱」

どういう話なんだろう?と最初は思ったけど、だんだん読んでるとハルヒが癖になってくる作品。世界はラブ&ピースだねえ〜
いわずもがな、ライトノベルといったらこの作品です。
超人気作で、2020年にようやく新作が出ました。
主人公の男子高校生が、同じクラスの変人少女によって日常を振り回されます。
少女は宇宙人を見たいらしく、部活を立ち上げるのですが、段々と主人公と少女の周りに不思議なことが起こります。
ずっと軽快な調子で続いて面白いので、息抜きにはぴったりの作品です。
あらすじ
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」。
入学早々、ぶっ飛んだ挨拶をかましてくれた涼宮ハルヒ。
そんなSF小説じゃあるまいし…と誰でも思うよな。俺も思ったよ。
だけどハルヒは心の底から真剣だったんだ。
それに気づいたときには俺の日常は、もうすでに超常になっていた―。
⑤「彩雲国物語1」

少女小説と侮ってはだめ!物語がよく作り込まれていて、キャラクターたちもいいキャラしてて面白いよ!泣いたり笑ったり忙しいかも。
中華風ファンタジー小説です。
ライトノベルとは思えないくらい、世界観がしっかりと作り込まれていて、物語の展開も想像できないのでとても面白い作品です。
女性には堪らない、イケメンたちが登場するのでぜひチェックしてみてください。
あらすじ
紅秀麗は彩雲国きっての名門・紅家のお嬢様。
ところが世渡り下手な父のせいで家計は常に火の車。おかげで深窓の姫君とは思えないほどのしっかり者に成長した秀麗のもとへ、ある日とんでもなく高額な賃仕事の話が舞い込んだ。
提示された報酬に目がくらみ、一も二もなく飛びついた秀麗だったが、その仕事内容はといえば、即位間もない昏君・紫劉輝の教育係として、からっぽの後宮に貴妃の身分で入内しろというものだった…。
⑥「ブギーポップは笑わない」

不思議な作品。少年少女たちの描写が上手くて、青春の時のような懐かしさを思い出す。ぼくは今青春してるのかもしれない。
こちらもライトノベルの中では名著です。
「ブギーポップ」という人格を持つ一人の少女が、世界の敵と戦う世界観の中、「ブギーポップ」と関わる少年や少女の青春物語です。
中々説明が難しい作品なんですが、ハマる人にはハマる作品です。
これまた読みやすいので、まずは1巻を読んでみてください。
あらすじ
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。
でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。
これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。
――え? ぼくかい?
ぼくの名は”ブギーポップ”――。
⑦「[映]アムリタ」

好き嫌いが別れるかもしれないけど、ある意味名作のような作りをしてる作品。なんとも言えない読後は癖になるよ…
一言でどんな作品か表すなら、一本の短編映画を見ているような感覚になる小説です。
読み終わった後はなんとも言えない読後感なのですが、この世界観にハマった方は野崎まどさんにハマったのと同じです。
もしかしたら好き嫌いが分かれるかもしれない作品です。
あらすじ
芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。
だが「それ」は“ただの映画”では、なかった――。
⑧「クビキリサイクル」

ラノベ特有の展開が好きな人はおすすめ!言葉遊びをする著者さんなんだけど、世界観にハマる人続出。ぼくもその一人。えへへ。
これもどういう物語か説明するのが難しい作品なんですが、現実と非現実の中で自虐性の高い主人公が日常ミステリーを解決していく話です。
途中からミステリー要素はなくなっていくのですが・・・
西尾維新さんが描くキャラクターはどれもユニークで、物語展開も読者に飽きさせないような作りになっています。
この世界観にハマれる人は、西尾維新さんの著作が全部好きになれると思います。
あらすじ
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、5人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする!
工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了(QED)”できるのか?
⑨「文学少女と死にたがりの道化」

文学を食べるってなに!?と思ったけど、青春物語でほっこりするよ。文学好きにはおすすめ!
普通の男子高校生が、「文学を食べる」天真爛漫な女子高校生に振り回される話です。
日常ミステリの一つなんですが、個性豊かなキャラクターが登場するのでとても面白いです。
タイトルどおり、現代の文学作品が登場する物語で、文学好きでしたらもっと面白く読めると思います。
ちなみに知らなくても全く問題はないです!
あらすじ
天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。
彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。
でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。
そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって…。新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ!
⑩「伯爵と妖精」

少女まんがのような展開が好きな人にはおすすめ!ちょっと危ないイケメンってモテるよね〜ぼくもちょいワルになろうかな・・・。
少女向けの恋愛ファンタジー作品で、アニメ化にもなった有名作品です。
妖精博士のヒロインと伯爵の恋愛物語なんですが、最初の内は全く二人はくっ付かないので、ジレジレ恋愛ものが好きな方にはおすすめです。
ちなみに私は片想いが一生続いている物語が好きです。
あらすじ
リディアは、妖精が見えて、彼らと話ができる女の子。
父に会うためロンドン行きの船に乗った彼女は、突然現れた若い男に誘拐されてしまう。
エドガーと名乗るその男は、自分は伯爵だと言い、彼の身分を明かすための宝剣探しをリディアに依頼する。
胡散臭いと思いながらも、彼と契約してしまうリディア。
一方、ちまたでは凶悪な強盗事件が噂になっていた。犯人の特徴はエドガーに似ていて…!?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
50冊ピックアップするのはさすがに骨が折れました。どれも面白すぎて選書するのに時間がかかったほどです。
私としては全部おすすめなんですが、時間は有限なので気になったものはどんどん読んでみてください!
反対に気に入らなかったら読むのをやめて、次の作品を手にとっていただけると嬉しいです。