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【最新】歴代の直木賞受賞作品まとめ(第1回〜最新回)|各あらすじ付き

【最新】歴代の直木賞受賞作品まとめ(第1回〜最新回)|各あらすじ付き

毎年2回ほど開かれる直木賞(直木三十五賞)。文学賞の中でもトップレベルの賞です。

上半期は12/1〜5/31、下半期は6/1〜11/30までに発表された作品が対象になって5作品ほど選出され、その作品から1作品だけに授与されます。

今回は直木賞に選ばれた歴代の名作の数々をご紹介していきます。どれも非常に有名な作品ですので、気になったものはぜひ読んでみてください。

歴代の直木賞受賞作品のまとめ

こちらでは第1回(1935年)〜最新回までをリスト化しています。
今となっては、大御所作家ばかりで面白いです。ちなみに個人的にどれが一番好きか選ぶなら、宮部さんの「理由」です。(完全好みです)

※各タイトルをクリックするとAmazonに飛びます。あらすじをクリックすると、各作品のあらすじがご覧になれます。
初期の頃になると絶版が多くなりますので、図書館などで探されるといいと思います。

No. タイトル 著者
168 地図と拳 小川哲
しろがねの葉 千早茜
167 夜に星を放つ 窪美澄
166 塞王の楯 今村翔吾
黒牢城 米澤穂信
165 テスカトリポカ 佐藤究
星落ちて、なお 澤田瞳子
164 心淋し川 西條奈加
163 少年と犬 馳星周
162 熱源 川越宗一
161 渦 妹背山婦女庭訓魂結び 大島真寿美
160 宝島(上・下) 真藤順丈
159 ファーストラヴ 島本理生
158 銀河鉄道の父 門井慶喜
157 月の満ち欠け 佐藤正午
156 蜜蜂と遠雷(上・下) 恩田陸
155 海の見える理髪店 荻原浩
154 つまをめとらば 青山文平
153 東山彰良
152 サラバ!(上・中・下) 西加奈子
151 破門 黒川博行
150 昭和の犬 姫野カオルコ
恋歌 朝井まかて
149 ホテルローヤル 桜木紫乃
148 等伯(上・下) 安部龍太郎
何者 朝井リョウ
147 鍵のない夢を見る 辻村深月
146 蜩ノ記 葉室麟
145 下町ロケット 池井戸潤
144 月と蟹 道尾秀介
漂砂のうたう 木内昇
143 小さいおうち 中島京子
142 廃墟に乞う 佐々木譲
ほかならぬ人へ 白石一文
141 鷺と雪 北村薫
140 利休にたずねよ 山本兼一
悼む人(上・下) 天童荒太
139 切羽へ 井上荒野
138 私の男 桜庭一樹
137 吉原手引草 松井今朝子
136 なし
135 風に舞いあがるビニールシート 森絵都
まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん
134 容疑者Xの献身 東野圭吾
133 花まんま 朱川湊人
132 対岸の彼女 角田光代
131 邂逅の森 熊谷達也
空中ブランコ 奥田英朗
130 後巷説百物語 京極夏彦
号泣する準備はできていた 江國香織
129 星々の舟 村山由佳
4TEEN フォーティーン 石田衣良
128 なし
127 生きる 乙川優三郎
126 肩ごしの恋人 唯川恵
あかね空 山本一力
125 愛の領分 藤田宜永
124 プラナリア 山本文緒
ビタミンF 重松清
123 虹の谷の五月(上・下) 船戸与一
GO 金城一紀
122 長崎ぶらぶら節 なかにし礼
121 柔らかな頬(上・下) 桐野夏生
王妃の離婚 佐藤賢一
120 理由 宮部みゆき
119 赤目四十八瀧心中未遂 車谷長吉
118 なし
117 鉄道員 浅田次郎
女たちのジハード 篠田節子
116 山妣(上・下) 坂東眞砂子
115 凍える牙 乃南アサ
114 テロリストのパラソル 藤原伊織
小池真理子
113 白球残映 赤瀬川隼
112 なし
111 二つの山河 中村彰彦
帰郷 海老沢泰久
110 恵比寿屋喜兵衛手控え 佐藤雅美
新宿鮫 無間人形 大沢在昌
109 恋忘れ草 北原亞以子
マークスの山(上・下) 高村薫
108 佃島ふたり書房 出久根達郎
107 受け月 伊集院静
106 狼奉行 高橋義夫
緋い記憶 高橋克彦
105 夏姫春秋(上・下) 宮城谷昌光
青春デンデケデケデケ 芦原すなお
104 漂泊者のアリア 古川薫
103 蔭桔梗 泡坂妻夫
102 小伝抄 星川清司
私が殺した少女 原尞
101 高円寺純情商店街 ねじめ正一
遠い国からの殺人者 笹倉明
100 熟れてゆく夏 藤堂志津子
東京新大橋雨中図 杉本章子
99 凍れる瞳・端島の女 西木正明
遠い海から来たCOO 景山民夫
98 それぞれの終楽章 阿部牧郎
97 海狼伝 白石一郎
ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー 山田詠美
96 遠いアメリカ 常盤新平
カディスの赤い星(上・下) 逢坂剛
95 恋紅 皆川博子
94 魚河岸ものがたり 森田誠吾
最終便に間に合えば・京都まで 林真理子
93 演歌の虫・老梅 山口洋子
92 なし
91 てんのじ村 難波利三
恋文 連城三紀彦
90 私生活 神吉拓郎
秘伝 高橋治
89 黒パン俘虜記 胡桃沢耕史
88 なし
87 炎熱商人(上・下) 深田祐介
時代屋の女房 村松友視
86 機雷 光岡明
蒲田行進曲 つかこうへい
85 人間万事塞翁が丙午 青島幸男
84 元首の謀叛 中村正軌
83 思い出トランプ(花の名前・かわうそ・犬小屋) 向田邦子
黄色い牙 志茂田景樹
82 なし
81 香具師の旅(浪曲師朝日丸の話・ミミのこと) 田中小実昌
ナポレオン狂 阿刀田高
80 一絃の琴 宮尾登美子
大浪花諸人往来 有明夏夫
79 深重の海 津本陽
全集10(離婚) 色川武大
78 なし
77 なし
76 子育てごっこ 三好京三
75 なし
74 復讐するは我にあり 佐木隆三
73 なし
72 アトラス伝説 井出孫六
雨やどり 半村良
71 鬼の詩 藤本義一
70 なし
69 暗殺の年輪 藤沢周平
津軽世去れ節・津軽じょんから節 長部日出雄
68 なし
67 綱淵謙錠
手鎖心中 井上ひさし
66 なし
65 なし
64 長良川 豊田穣
63 軍旗はためく下に 結城昌治
光と影 渡辺淳一
62 なし
61 戦いすんで日が暮れて 佐藤愛子
60 青玉獅子香炉 陳舜臣
僑人の檻 早乙女貢
59 なし
58 アメリカひじき・火垂るの墓 野坂昭如
聖少女 三好徹
57 追いつめる 生島治郎
56 蒼ざめた馬を見よ 五木寛之
55 白い罌粟 立原正秋
54 虜愁記 千葉治平
八百長 新橋遊吉
53 藤井重夫
52 炎環 永井路子
張少子の話 安西篤子
51 なし
50 塵の中 和田芳恵
50 巷談本牧亭 安藤鶴夫
49 女のいくさ 佐藤得二
48 孤愁の岸(上・下) 杉本苑子
江分利満氏の優雅な生活 山口瞳
47 天才と狂人の間 杉森久英
46 螢の河 伊藤桂一
45 雁の寺 水上勉
44 はぐれ念仏 寺内大吉
背徳のメス 黒岩重吾
43 錯乱 池波正太郎
42 團十郎切腹事件 戸板康二
梟の城 司馬遼太郎
41 馬淵川 渡邊喜恵子
鏨師 平岩弓枝
40 落ちる 多岐川恭
総会屋錦城 城山三郎
39 赤い雪 榛葉英治
花のれん 山崎豊子
38 なし
37 ルソンの谷間 江崎誠致
36 お吟さま 今東光
勝烏 穂積驚
35 燈台鬼 南條範夫
壁の花 今官一
34 強力伝 新田次郎
香港 邱永漢
33 なし
32 高安犬物語 戸川幸夫
ボロ家の春秋 梅崎春生
31 終身未決囚 有馬頼義
30 なし
29 なし
28 叛乱 立野信之
27 罪な女・その他 藤原審爾
26 鈴木主水 久生十蘭
25 イエスの裔 柴田錬三郎
英語屋さん・その他 源氏鶏太
24 真説石川五右衛門・長恨歌(上・下) 檀一雄
23 執行猶予 小山いと子
天皇の帽子 今日出海
22 海の廃園 山田克郎
21 面・刺青 富田常雄
20 なし
19 ニューギニヤ山岳戦 岡田誠三
18 山畠・蛾と笹舟 森荘已池
17 なし
16 寛容・その他
※audibleのみ
神崎武雄
強情いちご・その他 田岡典夫
15 なし
14 なし
13 雲南守備兵 木村荘十
12 上総風土記・その他 村上元三
11 軍事郵便
※audibleのみ
河内仙介
小指・その他
※audibleのみ
堤千代
10 なし
9 なし
8 兜首・秋田口の兄弟 大池唯雄
7 ナリン殿下への回想 橘外男
6 ジョン萬次郎漂流記・その他 井伏鱒二
5 なし
4 人生の阿呆 木々高太郎
3 天正女合戦・武道傳來記 海音寺潮五郎
2 吉野朝太平記(1,2)
※audibleのみ
鷲尾雨工
1 鶴八鶴次郎・風流深川唄 その他 川口松太郎

歴代の直木賞受賞作品のあらすじをご紹介

168回 「地図と拳」「しろがねの葉」

「地図と拳」

あらすじ

「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。

ひとつの都市が現われ、そして消えた。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。

「しろがねの葉」

あらすじ
戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。
天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。

しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。
生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!

167回 「夜に星を放つ」

この作品の舞台は、コロナ化における現代です。

いろいろな人の人生が変わる中、5人の主人公はどのように生きているのか、生活の一部を切り取って綴っている作品です。

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あらすじ
かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。

学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。

166回 「塞王の楯」「黒牢城」

「塞王の楯」

あらすじ
越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。
幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。
匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。

秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。
一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。

大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。

「黒牢城」

あらすじ
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。
織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。

動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。
事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。
デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。

165回 「テスカトリポカ」「星落ちて、なお」

「テスカトリポカ」

麻薬カルテルの話でかなりきな臭いですが、読み応え抜群の作品です。

「テスカトリポカ」の特徴として、みんな主人公のようにいろんな登場人物の視点に次々と切り替わります。
この切り替えがとても自然で、違和感なくスルスルと読めてしまう構成です。

テスカトリポカ(佐藤究)のあらすじと感想(考察)|生きたまま心臓をえぐる凄惨な祝宴 テスカトリポカ(佐藤究)のあらすじと感想/考察|生きたまま心臓をえぐる凄惨な祝宴

あらすじ

メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。

二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。

海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。

「星落ちて、なお」

あらすじ
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。

暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。

164回 「心淋し川」

あらすじ
「誰の心にも淀みはある。でも、それが人ってもんでね」
江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。

川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。
青物卸の大隅屋六兵衛は、一つの長屋に不美人な妾を四人も囲っている。
その一人、一番年嵩で先行きに不安を覚えていたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張方をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして……(「閨仏」)。ほか全六話。生きる喜びと生きる哀しみが織りなす、著者渾身の時代小説。

163回 「少年と犬」

あらすじ
家族のために犯罪に手を染めた男。拾った犬は男の守り神になった―男と犬。
仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の犬を連れて故国を目指す―泥棒と犬。

壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいた―夫婦と犬。
体を売って男に貢ぐ女。どん底の人生で女に温もりを与えたのは犬だった―娼婦と犬。
老猟師の死期を知っていたかのように、その犬はやってきた―老人と犬。

震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだ―少年と犬。犬を愛する人に贈る感涙作。

162回 「熱源」

あらすじ
樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。

一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。

日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

161回 「渦 妹背山婦女庭訓魂結び」

あらすじ
江戸時代の大坂・道頓堀。穂積成章は父から近松門左衛門の硯をもらい、浄瑠璃作者・近松半二として歩みだす。

だが弟弟子には先を越され、人形遣いからは何度も書き直させられ、それでも書かずにはいられない。
物語が生まれる様を圧倒的熱量と義太夫のごとき流麗な語りで描く、直木賞&高校生直木賞受賞作。

ちなみに続編があります。

160回 「宝島(上・下)」

あらすじ
しのびこんだ米軍基地で突然の銃撃。混乱の中、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。
英雄の帰還を待ち望みながら沖縄(ふるさと)を取り戻すため立ち上がる、グスク、ヤマコ、レイ。

長じて警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちは、米軍統治下の時代のうねりに抗い、したたかに生き抜こうとする。
第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞、三冠達成の傑作!

159回 「ファーストラヴ」

あらすじ
夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。
彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。

環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。
環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?

臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。
そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。

158回 「銀河鉄道の父」

あらすじ
数多くの傑作を残した宮沢賢治。その父・政次郎との究極の親子愛を描いた第158回直木賞受賞作。

政次郎の長男・賢治は、適当な理由をつけては金の無心をするような困った息子。
政次郎は厳格な父親であろうと努めるも、賢治のためなら、とつい甘やかしてしまう。
やがて妹・トシの病気を機に、賢治は筆を執るも――。

157回 「月の満ち欠け」

あらすじ
あたしは,月のように死んで,生まれ変わる──目の前にいる,この七歳の娘が,いまは亡き我が子だというのか?

三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は,戦慄と落涙,衝撃のラストへ.

156回 「蜜蜂と遠雷(上・下)」

あらすじ
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。 自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。

かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。 楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。 完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。 天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。 その火蓋が切られた。

155回 「海の見える理髪店」

ほんのり爽やかに、そして静謐に描いていて、すっきりに読ませてくれる秀逸な作品です。

特に「海の見える理髪店」、「空は今日も」、「スカイと成人式」がおすすめですのでぜひ。

あらすじ

店主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。

僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが…(海の見える理髪店)

人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。

154回 「つまをめとらば」

あらすじ
女が映し出す男の無様、そして、真価―。
太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

時代小説の新旗手が贈る傑作武家小説集。男の心に巣食う弱さを包み込む、滋味あふれる物語、六篇を収録。選考会時に圧倒的支持で直木賞受賞。

153回 「流」

あらすじ
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。
誰に、どんな理由で?

無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。
激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。

選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)と言わしめた直木賞受賞作。

152回 「 サラバ!(上・中・下)」

あらすじ
僕はこの世界に左足から登場した――。
圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。

幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。
そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。

日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。

151回 「破門」

あらすじ
「わしのケジメは金や。あの爺には金で始末をつけさせる」
映画製作への出資金を持ち逃げされた、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪したプロデューサーを追い、桑原は邪魔なゴロツキを病院送りにするが、なんと相手は本家筋の構成員だった。

禁忌を犯した桑原は、組同士の込みあいとなった修羅場で、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。
第151回直木賞受賞作にして、エンターテインメント小説の最高峰「疫病神」シリーズ!

150回 「昭和の犬」「恋歌」

「昭和の犬」

あらすじ
昭和三十三年滋賀県に生まれた柏木イク。気難しい父親と、娘が犬に咬まれたのを笑う母親と暮らしたのは、水道も便所もない家。

理不尽な毎日だったけど、傍らには時に猫が、いつも犬が、いてくれた。
平凡なイクの歳月を通し見える、高度経済成長期の日本。その翳り。犬を撫でるように、猫の足音のように、濃やかで尊い日々の幸せを描く、直木賞受賞作。

「恋歌」

あらすじ
樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていた。
幕末の江戸で商家の娘として育った歌子は、一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁ぐ。

しかし、夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士。やがて内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄される。
幕末から明治へと駆け抜けた歌人を描く直木賞受賞作。

149回 「ホテルローヤル」

あらすじ
【第149回直木賞受賞作】北国の湿原を背にするラブホテル。
生活に諦念や倦怠を感じる男と女は“非日常”を求めてその扉を開く――。

恋人から投稿ヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。
貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。
アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘。

ささやかな昂揚の後、彼らは安らぎと寂しさを手に、部屋を出て行く。人生の一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編。

148回 「等伯(上・下)」「何者」

「等伯(上・下)」

あらすじ
能登七尾の畠山家に仕える武士の家に生まれた信春は、10歳で長谷川家の養子になる。
養父は絵師でもあり、信春も若いころから絵仏師として名声を得ていた。

だが信春は地方の絵仏師で埋もれるつもりはなく、京に出て天下一の絵師になるという野望を持っていた。
そんな折、畠山家の内紛に巻き込まれて養父母を失い、妻子を連れて生まれ故郷を出る。

そうして各地を転々とし、信長との確執もありながらついには洛中で絵師として身を立てる。
だがその後も、狩野永徳との対立、心の師と仰ぐ千利休の自刃、息子の死など、次々と悲劇が信春を襲う。

そうして彼がたどりついたのが、六曲一双の「松林図屏風」だった――。直木賞受賞、長谷川等伯の誕生を骨太とに描いた傑作長編。

「何者」

あらすじ
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。
光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。

瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。
だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

147回 「鍵のない夢を見る」

あらすじ
望むことは、罪ですか?
誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行──。

普通の町に生きるありふれた人々に、ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇。現代の地方の閉塞感を背景に、五人の女がささやかな夢を叶える鍵を求めてもがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す。
著者の巧みな筆が光る傑作。第147回直木賞受賞作!

146回 「蜩ノ記 」

あらすじ
豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。

庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。

だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。

145回 「下町ロケット」

あらすじ
「お前には夢があるのか? オレにはある」

研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。

圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。

特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。
男たちの矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編!
第145回直木賞受賞作。

144回 「月と蟹」「漂砂のうたう」

「月と蟹」

あらすじ
注目度ナンバー1の著者による少年小説の傑作! 「ヤドカミ様に、お願いしてみようか」「叶えてくれると思うで。何でも」
──家にも学校にも居場所が見つけられない小学生の慎一と春也は、ヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。

100円欲しい、いじめっ子をこらしめるなどの他愛ない儀式は、いつしかより切実な願いへと変わり、子供たちのやり場のない「祈り」が周囲の大人に、そして彼ら自身に暗い刃を向ける……。鎌倉の風や潮のにおいまで感じさせる瑞々しい筆致で描かれ、少年たちのひと夏が切なく胸に迫る長篇小説。 第144回直木賞受賞。

「漂砂のうたう」

あらすじ
明治10年、根津遊郭。御家人の次男坊だった定九郎は、過去を隠し仲見世の「立番」として働いていた。

花魁や遊郭に絡む男たち。新時代に取り残された人々の挫折と屈託、夢を描く、第144回直木賞受賞作。

143回 「小さいおうち」

あらすじ
昭和6年、若く美しい時子奥様との出会いが長年の奉公のなかでも特に忘れがたい日々の始まりだった。
女中という職業に誇りをもち、思い出をノートに綴る老女、タキ。
モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥様の切ない恋。そして物語は意外な形で現代へと継がれ……。

最終章で浮かび上がるタキの秘密の想いに胸を熱くせずにおれない、上質の恋愛小説。第143回直木賞受賞作。山田洋次監督で映画化。

142回 「廃墟に乞う」「ほかならぬ人へ」

「廃墟に乞う」

あらすじ
仙道孝司は北海道警・捜査一課の敏腕刑事だったが、任務がもとで罹ったPTSDのため、休職を命じられている。

ようやく回復してきた頃、かつて札幌で起きた殺人事件と同じ手口で、千葉でデリヘル嬢が殺された。
これは13年前のあいつの犯行か? その矢先に犯人から接触された仙道は、旧炭鉱町へ向かう(表題作)。
リゾート村、札幌の倉庫、競走馬生産牧場…を舞台に、警察手帳も銃も持たない休職刑事が事件に新たな光と闇を見出す、連作警察小説。直木賞受賞作。

「ほかならぬ人へ」

あらすじ
「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」
…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき、徐々に惹かれていく…。

様々な愛のかたちとその本質を描いて第一四二回直木賞を受賞した、もっとも純粋な恋愛小説。

141回 「鷺と雪」

あらすじ
帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。良家の令嬢・英子の目に、時代はどう映るのか。

昭和十一年二月、運命の偶然が導く切なくて劇的な物語の幕切れ「鷺と雪」ほか、明治三十年頃に発生した、松平斉(ひとし)男爵の失踪事件を題材にとった「不在の父」、補導され口をつぐむ良家の少年は夜中の上野で何をしたのかを探る「獅子と地下鉄」の三篇を収録。

『街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)』『玻璃の天』に続く、花村英子とそのおかかえ運転手・ベッキーさんが主人公のミステリー・シリーズ第三弾。

本書所収の3短編は、それぞれ昭和9年から11年にわたる3年の物語。6度目の候補で、第141回直木賞受賞作。

140回 「利休にたずねよ」「悼む人(上・下)」

「利休にたずねよ」

あらすじ
女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。

刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。
しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。

利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。
また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。

「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。

「悼む人(上・下)」

あらすじ
善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは?
不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。

静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。

家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!

139回 「切羽へ」

あらすじ
かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。
奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。
平穏で満ち足りた日々。

ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。
もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。

138回 「私の男」

あらすじ
私は腐野花(くさりの・はな)。
着慣れない安いスーツを身に纏ってもどこか優雅で惨めで、落ちぶれた貴族のようなこの男の名は淳悟(じゅんご)。
私の男、そして私の養父だ。

突然、孤児となった十歳の私を、二十五歳の淳悟が引き取り、海のみえる小さな街で私たちは親子となった。
物語は、アルバムを逆からめくるように、花の結婚から二人の過去へと遡ってゆく。

空虚を抱え、愛に飢えた親子が冒した禁忌、許されない愛と性の日々を、圧倒的な筆力で描く直木賞受賞作。

137回 「吉原手引草」

あらすじ
なぜ、吉原一を誇った花魁葛城は、忽然と姿を消したのか?
遣手、幇間、楼主、女衒、お大尽―吉原に生きる魑魅魍魎の口から語られる、廓の表と裏。

やがて隠されていた真実が、葛城の決意と悲しみが、徐々に明らかになっていく…。
誰の言葉が真実なのか。失踪事件の謎を追いながら、嘘と真が渦巻く吉原を見事に紡ぎあげた、次代を担う俊英の傑作。

135回 「風に舞いあがるビニールシート」「まほろ駅前多田便利軒」

「風に舞いあがるビニールシート」

あらすじ
あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり……。
自分だけの価値観を守って、お金よりも大事な何かのために懸命に努力し、近づこうと頑張って生きる人たちを描いた6編を収録。

「まほろ駅前多田便利軒」

あらすじ
「ここも一応、東京なんだがな」と言われてしまう“まほろ市”は、東京のはずれの大きな町だ。
まほろ駅前で、ひとり便利屋を営む多田啓介のもとに、高校の同級生・行天春彦が転がりこんだ。

高校時代、教室でただ1回しか口を開かなかった、ひょろ長い変人だ。
ペットあずかりに子どもの塾の送迎、納屋の整理…ありふれた依頼なのに、行天が来てからは、やたらきな臭い状況に追い込まれるハメに。

さて、本日のご依頼は? 多田・行天の魅力が全開の、第135回直木賞受賞作。

134回 「容疑者Xの献身」

あらすじ
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

福山雅治主演で2008年に映画化され、堤真一、松雪泰子の熱演も話題になった。

133回 「花まんま」

あらすじ
まだ幼い妹がある日突然、母のお腹にいた時のことを話し始める。

それ以降、保育園をぬけだし、電車でどこかへ行こうとしたり、習ったことの無い漢字を書いたり。
そして、自分は誰かの生まれ変わりだと言い出した…(表題作)。

昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公たちの思い出が語られる。
ちょっと怖くて不思議なことや、様々な喜びやほろ苦さを含む物語に、深い感動と懐かしさがせまる傑作短篇集。第133回直木賞受賞作。

132回 「対岸の彼女」

あらすじ
いじめで群馬に転校してきた女子高生のアオちんは、ナナコと親友になった。
専業主婦の小夜子はベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始める。

立場が違ってもわかりあえる、どこかにいける、と思っていたのに……結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、たったそれだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。
女性の友情と亀裂、そしてその先を、切なくリアルに描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。

131回 「邂逅の森」「空中ブランコ」

「邂逅の森」

あらすじ
山の民「マタギ」に生まれた青年・松橋富治は、身分違いの恋が災いして秋田の山村を追われ、その波乱の人生がはじまる。
何といっても圧倒されるのは、山のヌシ・巨大熊とマタギの壮絶な対決。

そして抑えつけられた男女の交情の色濃さ。
当時の狩猟文化はもちろんのこと、夜這い、遊郭、炭鉱、男色、不倫など、近代化しつつある大正年間の「裏日本史」としても楽しめる冒険時代小説です。長篇小説ならではの面白さに溢れた、第131回直木賞受賞作!

「空中ブランコ」

あらすじ
跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り。刃物はおろか机の角まで怖い尖端恐怖症のやくざ。
ダンディーで権力街道まっしぐら、の義父のカツラを剥がしたくてたまらない医者。

伊良部総合病院地下の神経科には、今日もおかしな患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者を癒す名医なのか!? 直木賞受賞。『イン・ザ・プール』につづく絶好調のシリーズ第2弾!

130回 「後巷説百物語」「号泣する準備はできていた」

「後巷説百物語」

あらすじ
文明開化の音がする明治十年。一等巡査の矢作らは、ある伝説の真偽を確かめるべく隠居老人・一白翁を訪ねた。

翁は静かに、今は亡き者どもの話を語り始める。第130回直木賞受賞作。妖怪時代小説の金字塔!

「号泣する準備はできていた」

あらすじ
私はたぶん泣きだすべきだったのだ。身も心もみちたりていた恋が終わり、淋しさのあまりねじ切れてしまいそうだったのだから――。

濃密な恋がそこなわれていく悲しみを描く表題作のほか、17歳のほろ苦い初デートの思い出を綴った「じゃこじゃこのビスケット」など全12篇。
号泣するほどの悲しみが不意におとずれても、きっと大丈夫、切り抜けられる……。そう囁いてくれる直木賞受賞短篇集。

129回 「星々の舟」「4TEEN フォーティーン」

「星々の舟」

あらすじ
家族だからさびしい。他人だからせつない──禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄と、いじめの過去から脱却できないその娘。

厳格な父は戦争の傷痕を抱いて──平凡な家庭像を保ちながらも、突然訪れる残酷な破綻。
性別、世代、価値観のちがう人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ瞬き、輝きながら「家」というひとつの舟に乗り、時の海を渡っていく。愛とは、家族とはなにか。03年直木賞受賞の、心ふるえる感動の物語。

「4TEEN フォーティーン」

あらすじ
東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。

ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。
それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。

友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

127回 「生きる」

あらすじ
亡き藩主への忠誠を示す「追腹」を禁じられ、生き続けざるを得ない初老の武士・又右衛門。周囲の冷たい視線、嫁いだ娘からの義絶、そして息子の決意の行動ーー。惑乱と懊悩の果て、失意の底から立ち上がる人間の強さを格調高く描いて感動を呼んだ「生きる」

生涯でもっとも幸せだった親子で川岸で過ごした記憶。どんな境遇にあっても人としての誇りを忘れなかった、深川の女の遺志を受け継いだ童女の言葉にかつての無頼青年・織之助が感じた衝撃。涙を禁じえない「安穏河原」

隠居暮らしの喜蔵が、若い頃出世のために捨てた女が果たして幸せでいるか案じ、再会する「早梅記」。」
人が「生きる」ことの意味を問いかける珠玉の中篇集。
第127回直木賞受賞作。

126回 「肩ごしの恋人」「あかね空」

「肩ごしの恋人」

あらすじ
欲しいものは欲しい、結婚3回目、自称鮫科の女「るり子」。
仕事も恋にものめりこめないクールな理屈屋「萌」。

性格も考え方も正反対だけど二人は親友同士、幼なじみの27歳。この対照的な二人が恋と友情を通してそれぞれに模索する“幸せ”のかたちとは――。女の本音と日常をリアルに写して痛快、貪欲にひたむきに生きる姿が爽快。圧倒的な共感を集めた直木賞受賞作。

「あかね空」

あらすじ
希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉を支えるおふみ。
やがて夫婦となった二人は、京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。

明るく気丈なおふみの支えで、様々な困難を乗り越えながら、なんとか光が差してきた。
やがて、ふたりは三人の子に恵まれる。
あるときから、おふみはなぜか長男の栄太郎ばかりを可愛がるようになる。

そして、一家にやがて暗い影が・・・。親子二代にわたって人情の機微を描ききった、第126回直木賞受賞の傑作時代小説。2007年、浜本正機監督で映画化。主演で永吉役の内野聖陽は後半、物語の鍵を握る傳蔵役も演じる一人二役。おふみ役は中谷美紀。

125回 「愛の領分」

あらすじ
妻に先立たれ、一人息子を育てながら静かに仕立て屋を営む中年の男。
28年ぶりに突然現れた、かつての親友。
その妻で、むかし男が恋焦がれた女。

そして35年ぶりに訪れた故郷で出会い、男が年齢差を超えて魅かれる絵描きの女。
度重なる再会が、互いのあやうい過去を明らかにしていく。
許したいけど許せない、忘れたくても忘れられないことが4人には多すぎた……。

大人の男女の愛憎、心の陰影を妖しく描いた直木賞受賞作。母親への想いを綴った、自伝エッセイも収録。

124回 「プラナリア」「ビタミンF」

「プラナリア」

あらすじ
「何もかもが面倒くさかった。生きていること自体が面倒くさかったが、自分で死ぬのも面倒くさかった。
だったら、もう病院なんか行かずに、がん再発で死ねばいいんじゃないかなとも思うが、正直言ってそれが一番恐かった。

矛盾している。
私は矛盾している自分に疲れ果てた。」(本文より)乳ガンの手術以来、25歳の春香は、周囲に気遣われても、ひたすらかったるい自分を持て余し……〈働かないこと〉をめぐる珠玉の5短篇。絶大な支持を得る山本文緒の、直木賞受賞作!

「ビタミンF」

あらすじ
このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。「家族小説」の最高峰。直木賞受賞作!

38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。
40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。

36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。
「また、がんばってみるか——」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。

123回 「虹の谷の五月(上・下)」「GO」

「虹の谷の五月(上・下)」

あらすじ
【第123回直木賞受賞作!】トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住み、闘鶏用の軍鶏を育てる日々だった。

奥地の「虹の谷」には元新人民軍のゲリラ、ホセ・マンガハスがひとり住みついて闘い続けている。
そこへ行く道はトシオしか知らない。日本から戻ってきたクイーンを谷に案内したことから、トシオはゲリラたちの内紛に巻きこまれていく。直木賞受賞の壮大な少年の成長物語。

「GO」

あらすじ
広い世界を見るんだ――。僕は《在日朝鮮人》から《在日韓国人》に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子校に入学した。

小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。
でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった――。感動の青春恋愛小説、第123回直木賞受賞作。

122回 「長崎ぶらぶら節」

あらすじ
長崎・丸山遊里の芸者愛八が初めて本当の恋をしたのは、長崎学の確立を目指す研究者・古賀十二郎だった。
「な、おいと一緒に、長崎の古か歌ば探して歩かんね」。

古賀の破産を契機に長崎の古い歌を求めて苦難の道を歩み始める二人と、忘れられた名曲「長崎ぶらぶら節」との出会い。そして、父親のいない貧しい少女・お雪をはじめ人々に捧げた愛八の無償の愛を描いた、第122回直木賞受賞作。

121回 「柔らかな頬(上・下)」「王妃の離婚」

「柔らかな頬(上・下)」

あらすじ
カスミには、家出して故郷の北海道を捨てた過去がある。
だが、皮肉にも北海道で幼い娘が失踪を遂げる。
じつは夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。

罪悪感に苦しむカスミは一人、娘を探し続ける。
四年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは――。

「王妃の離婚」

あらすじ
1498年フランス。時の王ルイ12世が王妃ジャンヌに対して起こした離婚訴訟は、王の思惑通りに進むかと思われた。
が、零落した中年弁護士フランソワは裁判のあまりの不正に憤り、ついに窮地の王妃の弁護に立ち上がる。

かつてパリ大学法学部にその人ありと謳われた青春を取り戻すために。
正義と誇りと、そして愛のために。
手に汗握る中世版法廷サスペンス。第121回直木賞受賞の傑作西洋歴史小説。

120回 「理由」

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朝日新聞社

あらすじ
東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。
殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。そもそも事件はなぜ起こったのか。

事件の前には何があり、後には何が残ったのか。ノンフィクションの手法を使って心の闇を抉る宮部みゆきの最高傑作がついに文庫化。

119回 「赤目四十八瀧心中未遂」

あらすじ
東京から流れつき、どこに行くあてもない「私」は日の当たらない蒸し暑いアパートの一室でモツを串に刺し続けた。
向いの部屋に住む女の背中一面には、極楽の鳥、迦陵頻伽(カリョウビンガ)の刺青があった。

ある日、女は私の部屋の戸を開けた。
「うちを連れて逃げてッ」──。
圧倒的なストーリーの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の情念を描き切る。

直木賞受賞で文壇を騒然とさせた話題作。寺島しのぶ主演の映画化も、日本映画大賞など数々の賞を受賞。

117回 「鉄道員」「女たちのジハード」

「鉄道員」

あらすじ
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた……。
映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録した傑作集。

日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラーに、あらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。

「女たちのジハード」

あらすじ
第117回直木賞受賞作】中堅保険会社に勤める5人のOL。

条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。
家事能力ゼロで結婚に失敗する紀子。
有能なOLでありながら会社を辞めざるをえなくなったみどり。
自分の城を持つことに邁進するいきおくれの康子。
そして得意の英語で自立をめざす紗織。

男性優位社会の中で、踏まれても虐げられても逞しく人生を切り開いていこうとする女たち。それぞれの選択と闘いを描く痛快長編。

116回 「山妣(上・下)」

あらすじ
明治末期、文明開化の波も遠い越後の山里。小正月と山神への奉納芝居の準備で活気づく村に、芝居指南のため、東京から旅芸人が招かれる。
不毛の肉体を持て余す美貌の役者・涼之助と、雪に閉ざされた村の暮らしに倦いている地主の家の嫁・てる。

二人の密通が序曲となり、悲劇の幕が開いた――人間の業が生みだす壮絶な運命を未曾有の濃密さで描き、伝奇小説の枠を破った直木賞受賞作。

115回 「凍える牙」

あらすじ
深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した!
遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。

やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか?
野獣との対決の時が次第に近づいていた――。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。

歴代の直木賞受賞作品のまとめ

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