路地裏のほたる食堂シリーズとは
「路地裏のほたる食堂」シリーズとは、「真夜中のパン屋さん」シリーズを書いた著者の大沼紀子さんの小説です。
ほたる食堂を営む不器用な店主と、不思議な力を持つ高校生の二人が出会い、いろんな人の悩みを解決したりする日常物語です。
優しい物語なので、ほのぼの系が好きな方にはおすすめです!
今回は路地裏のほたる食堂シリーズをご紹介いたします。
路地裏のほたる食堂シリーズの読む順番(未完)
路地裏のほたる食堂シリーズは順番に読むことをおすすめします。
時間軸がどんどん進んでいくタイプの小説なので、下記の順番で読んでください!
No. | タイトル | 出版年 |
---|---|---|
1 | 路地裏のほたる食堂 | 2016 |
2 | 路地裏のほたる食堂 2人の秘密 | 2010 |
3 | 路地裏のほたる食堂 3つの嘘 | 2010 |
1巻 路地裏のほたる食堂
あらすじ
「あんたの秘密。聞かせてくれたら、金はいらない」
お腹を空かせた高校生が甘酸っぱい匂いに誘われて暖簾をくぐったのは、屋台の料理店「ほたる食堂」。
風の吹くまま気の向くまま、居場所を持たずに営業するこの店では、子供は原則無料。
ただし条件がひとつ。それは誰も知らないあなたの秘密を教えること……。
彼が語り始めた“秘密”とは?
闇夜にまぎれるように佇む路地裏の食堂を舞台に、足りない何かを満たしてくれる優しい物語。
第1巻目は、店主の宗吾と、高校生の遥太の出会い編です。
視点は遥太の高校に教育実習生としてきた先生なんですが、面倒なことには首を突っ込まない平和主義者なので、所々共感するポイントがあります。
メインの二人はあまり登場しないのと、物語の展開があちらこちらんに飛んだりするので読みにくいかもしれません。
ですが、登場するキャラクターがユニークで面白いので、キャラクター読みが好きな方にはおすすめです。
2巻 路地裏のほたる食堂 2人の秘密
あらすじ
神出鬼没の屋台「ほたる食堂」店主の神宗吾と、冬休み限定の高校生バイト鈴井遙太には、秘密がある。
それは「料理を食べると作り手の思念や過去が見える」というもの。
奇妙な力を隠したい神と力が役に立つことを信じる遙太の前に、思い詰めた一人の客が。
彼の悩み―姿を消した少女の行方捜しを手伝ううちに、屋台の元常連客・倉持翔平のきな臭い失踪事件に巻きこまれ…。
この巻からようやく、メインの二人の日常話になります。
どちらかというと、この巻から面白くなっていくので1巻で、二人のメインキャラや作風が好きになった方はぜひ読んでいただきたいです。
今回は、ほたる食堂の常連客の失せ人を探す話で、失せ人の事情がどんどんわかってくると同時に、宗吾の過去や内面も明かされていきます。
個人的に、宗吾が一番好きなキャラクターだったので、過去が知れるのはとても面白かったです!
3巻 路地裏のほたる食堂 3つの嘘
あらすじ
闇夜に現れる屋台「ほたる食堂」は、過去の記憶を一切持たない店主の神宗吾と、学生アルバイトの鈴井遙太が営む美味しいお店。
今夜の一品、ビーフストロガノフの芳醇な香りに包まれ、いつもの平和な夜が始まろうとしていた矢先、一見客の紳士がもたらした「駆け落ちした一人娘の行方不明」事件によって、食堂は大騒動!
大切な思い出のレシピに隠された、甘くてしょっぱい家族の物語。
今回は、前作と違って少しシリアスな話になります。
駆け落ちした娘を探すために、遥太が一生懸命ご飯を食べて娘の行方を調べるんですが、どんどん状況が変化していて「えっ、この先どうなるの・・・?」という感じでした。
同時に宗吾の過去のヒントが明らかになるので、見逃せない巻です!4巻はまだ出てませんが、続きが読みたい巻です。
路地裏のほたる食堂シリーズの登場人物
店主の神 宗吾(じん そうご)
神出鬼没の屋台である「ほたる食堂」の店主、神 宗吾(じん そうご)。
黒髪でいつも険しい表情をして、クマのような雰囲気をしていますが、子供は無料でご飯を食べさせるという優しい一面を持ちます。
彼は、ある時から過去の記憶が一切なく、自分のこともよく覚えていない状態から彼の人生が再開しました。
唯一、料理だけは身体が覚えていたため、気の向くままにあちこちで屋台食堂を始めました。
そして、1巻目「路地裏のほたる食堂」で、不思議な力を持つ高校生の鈴井 遥太(すずい はるた)と出会い、そこから彼の運命が動いていきます。
アルバイトの鈴井 遥太(すずい はるた)
とあるきっかけで、宗吾の「ほたる食堂」のアルバイトをやることになった、高校生の鈴井 遥太(すずい はるた)。
彼は不思議な力を持っており、高校生のときは「おにぎり占い」をやって、人の悩みについて的中させ、アドバイスを行っています。
女顔で美青年の雰囲気を醸し出していますが、性格は大雑把で、困った人を助けることに力を注ぐ、猪突猛進タイプです。
物語中でも、店主の宗吾と読者をドキドキ・ハラハラさせるので、中々ユニークなキャラです。