コーヒーが冷めないうちに|川口俊和の小説が泣ける!過去に戻れるなら誰に会う?

コーヒーが冷めないうちに|川口俊和の小説が泣ける!過去に戻れるなら誰に会う?

「コーヒーが冷めないうちに」とは

小説「コーヒーが冷めないうちに」は、過去に戻れる喫茶店で起きる人々の切ない人間物語です。

元々は、演出家の川口俊和さんが書いた戯曲で、2015年に小説シリーズとして出版されました。

そして2018年に人気女優の有村架純さんが主人公の時田数役として、映画化されました。

この小説は連作短編です。全3作のシリーズになります。

個人的にこのシリーズは、涙なしでは読めません。どの話も登場人物の過去をのぞけるのですが、辛く悲しいものばかりです。

ですが、物語を通して人の優しさに触れられる小説でもあります。

今回は「コーヒーが冷めないうちに」という作品をご紹介いたします。

「コーヒーが冷めないうちに」のあらすじ

あらすじ

お願いします、あの日に戻らせてください―。

「ここに来れば、過去に戻れるって、ほんとうですか?」不思議なうわさのある喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の女性たちが紡ぐ、家族と、愛と、後悔の物語。

過去に戻れる喫茶店

この物語の舞台は、喫茶店フニクリフニクラというところです。

喫茶店には不思議な噂があって、とある席でコーヒーを入れてもらうと過去に戻れるという噂が立っています。

実際に過去に戻れるのですが、戻るにはいくつかの厳しい条件があります。

・過去に戻れるのはこの喫茶店に来たことがある人のみ。

・過去に戻れるのはある一席のみ。ただし先客が必ずいる。

・その先客がトイレに立った瞬間だけ、その席に座れる。

その席に主人公の時田数がコーヒーを入れてくれるのですが、その瞬間に過去に戻れます。

しかし、コーヒーが冷める前にコーヒーを飲み干さないと現在に戻れなくなるので、コーヒーが冷めるまでの短い間しか過去にいられません。

過去は変えられない

過去に戻れたとしても、その過去は変えられないことが一番重要な点です。

喫茶店を訪れる人々は、みな過去を変えたくて来店するのですが、悲しいことに事実を知って絶望する人が後を絶ちません。

それでもいいから過去に戻って、あの人に会いたい。

これは、そんな人たちに焦点を当てた物語です。

「コーヒーが冷めないうちに」の続編(完結)

このシリーズは全部で3作品あります。

続けて読むと時系列で物語がわかりやすくなりますが、単体で読んでもそこまで問題はないと思います。

2巻 この嘘がばれないうちに

あらすじ

愛する人を想う気持ちが生み出した、不器用でやさしい4つの「嘘」。

「過去にいられるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ」不思議な喫茶店フニクリフニクラにやってきた、4人の男たち。

どうしても過去に戻りたい彼らの口には出せない本当の願いとは…?

実は過去に戻れるだけでなく、未来にも行けることができます。

個人的に一番気に入ってる話が、未来に行く人の話です。

恋人がいる男性が、恋人に会うために未来に行きます。その理由が本当に切なくて、ひたすら泣けます。

その短編だけでも読んでほしい作品です。

3巻 思い出が消えないうちに

あらすじ

2巻で母親と娘が再会を果たした頃、北海道の喫茶店ドナドナにて、流たちが店を切り盛りしていた。

店主が人助けから帰ってこないまま、過去に戻りたいというお客の対応をするのだがーーー。

最終巻です。

今回は過去に戻れる元祖の喫茶店でのお話です。

4作あるのですが、これまた最後まで切ない気持ちでいっぱいになります。

個人的に芸人さんの話が一番泣けました。

芸人としてグランプリの1番を取るためにがむしゃらに仕事をして、取った後に、喫茶店を訪れました。妻に会うために。

しかし芸人の相方は彼を止めるために喫茶店に通います。なぜなら、妻に会う彼は戻ってこないつもりでしたから…

まとめ

いかがでしたか。

この作品は1~3巻まで全て泣けます。

展開がわかりやすくて、ここでお涙ちょうだいを狙ってるんだろうなと予想ができるのですが、耐えきれずに泣いてしまいます。

過去に戻りたがる人たちを見て、どうしてそうまでして過去に戻りたいんだろうと何度か疑問に思ったことがありました。

亡くなった人は戻らないのになぜ?と。

ですが、過去に戻った人たちは、戻った前よりも前向きになっています。恐らく、自分の心残りをなくすことができたからだと思います。

そう思うと、過去に戻る喫茶店があることで皆救われているような気がします。

泣きたい時は、この小説を読めば一発です。ぜひ読んでみてください。