自衛隊三部作「空の中・海の底・塩の街」有川浩|番外編もご紹介!

自衛隊三部作「空の中・海の底・塩の街」有川浩|番外編もご紹介!

ぶくおくんぶくお
今回は有川浩の「自衛隊三部作」についてご紹介するよ!ミステリー、そして恋愛要素もあって面白いよ。自衛隊がすごくかっこいいの。



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自衛隊三部作とは?

自衛隊三部作とは、「塩の街」、「空の中」、「海の底」の三作品を総称して呼びます。
著者は「図書館戦争」で有名な有川 浩(ありかわ ひろ)さんです。

この三作品は全て、陸、空、海の自衛隊が主体となったエンタメ小説なので、自衛隊三部作と呼ばれています。

ちなみに、「塩の街」は電撃小説大賞というライトノベルの大賞を取るほどの有名作品です。

今回はこちらの三作品をご紹介します。

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自衛隊三部作の読む順番一覧(全3作)

基本的に、どの本から読んでも大丈夫です!
全部が独立した長編小説なので、興味あるものから読んでみてください。

また、ハードカバーよりも文庫本には「書き下ろし」が収録されているので、文庫本を読むことをおすすめします!

自衛隊三部作品の一覧

No.タイトル長編・短編出版年
1塩の街長編2003
2空の中長編2004
3海の底長編2005

自衛隊の関連作品(番外編)

こちらは基本的に、メイン3作品を読んでから読むと更に面白いです!
読む前から番外編を読むと、一部登場人物がわからなくなるかもしれません。

No.タイトル長編・短編出版年
1クジラの彼短編2007
2ラブコメ今昔短編2008
3空飛ぶ広報室長編2012

自衛隊三部作①
「塩の街」

ぶくおくんぶくお

人類が絶望の危機に陥った時、人間の本質が垣間見れる世界。

この物語は塩害に浸食された世界が舞台なんですが、最初はそのSF設定に驚きました。
塩に感染すると塩化しそのまま死に至ってしまう、という感染症が広がっている世界です。

それには法則があるようで物語が進んでいくうちに、段々と明らかになっていきます。

メインはその世界で、元航空自衛隊二等空尉の秋庭(あきば)と女子高校生の真奈(まな)の二人が旅をしていく話です。

この物語の面白いところは、秋庭と真奈の二人の関係です。
旅を続けていくうちに段々と関係性が変化していきます。
とにかく甘い。甘すぎて読んでるこっちが恥ずかしくなるレベルです。

それでだけではなく、二人が塩化に侵された世界を旅していく中でいろんな人々と出会って二人が何かを感じて学んでいくところが、読んでいて胸が熱くなっていく作品です。

あらすじ

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。

塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。

その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。

だが―「世界とか、救ってみたくない?」。

ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。

自衛隊三部作②
「空の中」

ぶくおくんぶくお

「空の中」にいるのはナニモノ…?

この物語は、二つの視点で物語が進んでいきます。

一つは、航空機事故に関わる人たちの視点。もう一つは、奇妙な生物を拾った一般人の視点。

交互に話が続いていくのですが、事故の調査が進むと共に航空機事故の原因が見えてきます。

メインキャラクターは、航空機設計の事故調査員の春名(はるな)と女性パイロットの光稀(みつき)、奇妙な生物を拾った男子高校生の瞬(しゅん)らです。

シリアスな雰囲気の中で、春名と光稀の恋愛模様が本当にキュンキュンします。個人的に自衛隊三部作の中で一番好きなカップルです。

と言っても、「塩の街」ほど恋愛要素は強くなく、メインの航空機事故はなぜ起きてるのか?という謎の解明が物語のテーマになります。

あらすじ

200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。

高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?

一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。

大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは―すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。

「空の中」の番外編

ちなみに、短編集「クジラの彼」には「空の中」で登場した主人公の二人である春名と光稀が登場します。(「ファイターパイロットの君」というタイトル)

時間軸は本作よりも後の話になります。ネタバレになるので言えませんが、この作品が気に入った方にはキュンとくる短編になっています。(私はこの二人が一番好きなので、この短編集が大・大・大好きです。)

自衛隊三部作③
「海の底」

ぶくおくんぶくお

潜水艦の中と外の状況の視点が交互に入るから、臨場感たっぷり!

突如赤い大きなカニが人間たちを襲います。

主人公の、自衛隊の夏木と冬原は子供たち13人とは潜水艦に露城するんですが、周りにカニがうじゃうじゃいるため、ずっと潜水艦の中で路上する羽目になります。

潜水艦の外では、人間VS未確認生物のカニなんですが、潜水艦の中では長い間閉じ込められることで歪な人間関係が出来つつありました。

この人間関係がこの物語上での見どころといっても過言ではありません。
人間の卑怯さや醜さがきちんと書かれていて、リアリティを感じられます。

一番印象的だったのが、自衛隊の夏木と冬原の「潜水艦は沈む、ではなく潜る」という言葉を使っていたことです。
一般人だったら「沈む」と言ってしまいますが、「沈む」のは敵に撃破された時に使うそうです。

そこの拘りというか、忠実さが、有川さんの自衛隊好きを表しているようで面白かったです。

基本的には他の作品と同じく恋愛要素満載なので、そちらもぜひお楽しみください。

あらすじ

4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。

巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている!」

自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。

一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。

「海の底」の番外編

ちなみに、短編集「クジラの彼」には「海の中」の夏木と望、冬原が登場します。(「クジラの彼」というタイトル)

時間軸は本作よりも後になりますが、本作では語られなかった冬原の彼女が主人公となる話です。

非常に良い話ですので、ぜひご一読ください!



関連作品①
「クジラの彼」

ぶくおくんぶくお

甘すぎて顔が赤くなりそうだけど、恋がしたくなる短編がたっぷり!

先程も紹介しましたが、「空の中」と「海の底」に出てくるキャラクターたちが再登場しています。

「空の中」からは春名と光稀、「海の中」からは夏木と望、冬原が登場します。二作品の後日談と言ったところでしょうか。ファンには堪らない一冊です!

個人的に、春名と光稀のカップルがお気に入りでしたので、番外編を読んだ時はひたすら幸せでした。

全体的に一つ言えるのは、とにかく甘いです。はちみつを口一杯にいれたくらい…

あらすじ

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。

聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。

そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる…。

表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。

関連作品②
「ラブコメ今昔」

ぶくおくんぶくお

おすすめは「軍事とオタクと彼」と「青い衝撃」だよ!キュンキュン!

自衛隊三部作とは関係ない、自衛隊関連の短編集です。

「クジラの彼」の第2作目にあたるのですが、(続きものではないです)どの短編もかなり甘い話が盛り沢山です。

これを読めば、自衛隊に興味を持つこと間違いないと思います。

個人的なお気に入りの短編は、「軍事とオタクと彼」、「青い衝撃」です。

この小説に出てくる男性って、どの人も理想的な男性で読んでいてとてもキュンとします!

疲れた時、チョコレート代わりにでも読んでみてください。

あらすじ

「自衛隊員の皆さんに恋愛や結婚の経験談を語ってもらいたいんです」。

二等陸佐・今村和久の前に現れたのは、隊内紙の記者の元気娘・矢部千尋二等陸尉。

訊けば、夫婦の馴れ初めを、コラムに掲載したいというのだが!?

「みっともない」と逃げる今村、ねばる千尋。

一歩もひかない攻防戦の顛末は―!?様々な思いが交錯する、自衛隊員の結婚を綴った表題作を含む、十人十色の恋模様6編を収録した、国を守る男女の本気印恋愛百景。

関連作品③
「空飛ぶ広報室」

ぶくおくんぶくお

自衛隊の広報のお仕事を垣間見れる、お仕事小説!めちゃくちゃ面白いよ!

新垣結衣さんと綾野剛さん主演のドラマ化にもなった、一時期かなり有名になった作品です。

物語は、パイロットの道を絶たれた空井が、自衛隊広報室で初めて広報の仕事をする仕事小説です。
広報の仕事をしていく中で、TVディレクターの稲葉と出会います。

自衛隊の広報の描写が非常に興味深く、綿密に取材しないとここまで詳細なことは書けないだろうな、と思いながら読みました。有川さん本当に凄いです。

一般的な広報の仕事を一時期やっていたことがありますが、国の仕事となればまた一味違った緊張感のある仕事のように思いました。

有川さんの自衛隊愛が感じられる、面白い一冊です。

あらすじ

不慮の事故で夢を断たれた元・戦闘機パイロット・空井大祐。

異動した先、航空幕僚監部広報室で待ち受けていたのは、ミーハー室長の鷺坂、ベテラン広報官の比嘉をはじめ、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった。

そして美人TVディレクターと出会い…。ダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー2012」小説部門第1位のドラマティック長篇。