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向日葵の咲かない夏(道尾秀介)のあらすじと感想|賛否両論を巻き起こすベストセラー作品

向日葵の咲かない夏(道尾秀介)のあらすじと感想|賛否両論を巻き起こすベストセラー作品

「向日葵の咲かない夏」(道尾秀介)とは

「向日葵の咲かない夏」とは、著者の道尾秀介さんが書いたミステリー・サイコホラー小説です。
個人的にミステリーというより雰囲気はサイコホラーに近く感じました。

実はこの小説、発売2年で100万部を超えた大ベストセラー作品なんですが、賞をとってるわけではありません。ですが、読者家は誰もが知る名作です。

今回は「向日葵の咲かない夏」について語っていきたいと思います!

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「向日葵の咲かない夏」のあらすじと登場人物

あらすじ

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。

S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。

一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
「僕は殺されたんだ」と訴えながら。

僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

簡単にあらすじを説明すると、著者と同じ名前の主人公「ミチオ」がある時クラスメイトの家を訪ねます。
そこでクラスメイトのS君が首を吊っているところを発見しました。

ミチオは急いで学校に戻り、担任の岩村先生のところに行って自分が見たものを報告します。
先生たちは警察に連絡し、それからS君の家に向かったのですが、そこには死体がありませんでした。


一体、死体はどこへ消えたのか?
S君はなぜ自殺したのか?

物語が進むに連れて、次々とさまざまな事実が発覚し、読者を振り回しています。それがすごく気持ち悪さを覚えるかもしれません。
ですが、誰もが最後まで読み入ってしまう作品に違いありません。

登場人物

ここでは主要のキャラクターだけを記します。(ネタバレあるのでお気をつけください。)

ミチオ(摩耶道夫):小学4年生の男の子。母親から虐待を受けている描写がある。家の中はゴミだらけ。ミカという妹が一人いる。

ミカ:3歳でミチオの妹。母親に可愛がられている。

S君:ミチオのクラスメイト。クラスメイトにいじめられている。自殺して蜘蛛に生まれ変わる。

古瀬泰造:クヌギ林の近くに住む老人。よくS君を見かけていた。

トコお婆さん:製麺所のお婆さん。ミチオやミカの相談に乗ってくれるよき相談相手。

岩村:ミチオの担任教師。

スミダ:ミチオが想いを寄せるクラスメイトの少女。席はミチオの後ろ。

「向日葵の咲かない夏」の感想(ネタバレあり)

この作品は非常に読み応えがありました。
名作と呼ばれるのも納得するほど、読者のミスリードを誘うのがお上手でした。

ただし好き嫌いが分かれる作品で、作風としてサイコホラーに近いので、全ての人におすすめできる作品ではないです。
どちらかというと大人が読むと深く楽しめるかな、という作品でした。

今回特に良かったところは、

・事件の真相よりも、物語の真相に驚く
・ミスリードと最初からの伏線がすごい!
・伏線かなりあるので、一度で拾いきれないのが楽しめる

以下で気になったところを語りますが、一部ネタバレを含んでいますのでご注意ください。(犯人・トリックは言いません)

事件への見事なミスリード

本書のメイン事件は二つあります。

S君の首吊り事件と犬猫の連続殺傷事件です。
通常のミステリー小説でしたら、ここで名探偵か警察が調査を始めます。
ですが、今作は死んだはずのS君が蜘蛛に生まれ変わって蘇り、ミチオに事件の真相を告げるところからスタートします。

まずそこで非常に驚きました。
だっていきなりS君が「岩村先生に殺されたんだ」と名探偵も真っ青な犯人のネタバレを言うのです。

そしてその後、S君の話をベースに岩村先生や消えてしまったS君の遺体を探し出します。

しかし、読んでる途中で読者は不思議な違和感を持ち始めます。
岩村先生が本当に犯人なのか?あと、蜘蛛になったS君の存在って本当なのか?」と。

フィクションなんでリアル思考を持つのは良くないかもしれませんが、蜘蛛は本当にS君なのか?と何度も疑問に思いました。

岩村先生の自宅を調査する場面など、かなり読者を誘導してました。
今思えば、S君が本当のことを言っている証拠を岩村先生への調査で補完しているような感じがします。

そして、途中で挟まれる古瀬泰造さんの行動も相まって、余計に岩村先生をミスリードしてしまう流れが出来ていてお上手でした。
犯人はまさかの人物でしたが、普通に騙されました…

登場人物の正体とは

それにしても構成と話の運び方がとても上手かったです。
事件の真相はシンプルなものでしたが、それを複雑させて、読者を惑わせにかかったのは登場人物の異質さです。

登場人物が読者にとって、信じていい存在なのかどうかが見分ける鍵だったような気がします。

というわけで、今作は「信頼できない語り手」の類の作品でした。
ミチオにはかなり振り回されましたが、最後の事件の真相を語る時は驚きました。

S君やミカ、その他のキャラクターがどこまで現実の話だったのかはわかりません。ただ、少なくとも実際に岩村先生の家を調べに行ったりしたのは本当じゃないかなと思ってます。
読み返すと、ミカの正体は一番最初にヒントがありました。これが一番驚いた…

ですが、最後のミチオとS君との劇の話は完全に後出しなので、アンフェアだと思います。さすがにわからなかったです。

MEMO
余談ですが、「信頼できない語り手」として有名な作品はクリスティの「アクロイド殺し」、横溝正史の「夜歩く」などがあります。
初読みの方はちょっとネタバレみたいになってしまうのですが、どれも面白いのでぜひ読んでみてください。

なんとも言えない最後のオチ

事件の真相の後、ミチオは家族の歪さを正すためにあることをします。
そして最後のミチオの影。

完全に一人だけになって、生まれた家を去ります。

この最後はなんとも言い難い終わり方で、ハッピーエンドでもバッドエンドでもないので微妙な読了感でした。
これが気持ちいい人は好きだろうなあと思います。

まとめ

読書中の不快感と、なんとも言えない読後感を楽しむ本だと思います。

カテゴリをつけるときに、この本はミステリーなのかホラーなのか悩みましたが、一応叙述トリックをつかっているのでミステリーとしてカテゴライズしました。

しばらくこの本は再読しないと思います…ちょっとまだお腹いっぱいです。
興味がある方は一度読んでみてください!

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